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2021/12/27

サビアン・アセンブリー・ジャパン終了~新たな段階へ

6年8か月お疲れさまでした

私,すずきふみよしがファシリテーターなんてものを務めさせていただいておりますサビアンシンボルの勉強会「サビアン・アセンブリー・ジャパン」が,先日ようやく終了いたしました。
360あるサビアンシンボルを毎月5つずつとりあげ考察していくという試みで,単純計算で72か月=6年かかるということになります。実際には夏休みや年末年始休業などを挟みましたので6年8か月かかりました。そう表現すれば非常に長い道のりですが,体感上は本当にあっという間でした。毎月のタスクを頑張ってこなしているうちにすぎてしまいましたね。ともあれメンバー各位,お疲れさまでした。

石塚隆一さんの知遇を得てファシリテーターに推薦され,いったいどういう人たちが関わっているのかもよくわからないまま参加したのですが,騙し討ちに遭ったわけではなく(笑)むしろ占い師としての自分を発展させるうえでの非常に有益な出会いを経験させていただきました。第三の眼管理運営担当のkyokoさんと知り合ったのも当会がきっかけです。

当会のイベントチャート/マンデン図を読む

私は不動宮多めのうえに,8室魚土星があり,それが10室牡牛太陽と60度を成しています。地道にコツコツと作業を積み上げていくことには向いていますが,それにしても6年8か月よく続きました。なにせ参加メンバーがみな総じて不動宮多めなどというわけではありません(実のところ私以外のメンバーの太陽星座は,8割が柔軟宮,2割が活動宮です)。そこで当会の初回を“イベントチャート”あるいは“マンデン図”として作成して検証してみましょう。

サビアン・アセンブリー・ジャパンの初回は,2015年4月7日19時半より,代々木・第三の眼で開催されました。この日の太陽は牡羊18度,そのサビアンシンボルは「二本の木のあいだに張られたからっぽのハンモック」でキーノートは「活動と休息との建設的な交互の反復」というものです。詩文からは長閑でゆるい感じがしますが,キーワードとして「RUMINATION(反芻,沈思,熟考)」が与えられています。ゆらゆらと揺られながら流れに身を委ねつつも,そのなかで深くものをかんがえていくことに親和性があります。6室ということからは,その営みを,娯楽というよりはむしろ継続的な労働のようにしている感さえ見受けられます。また活動と休息とが適当に反復していなければ,長期継続は難しかったでしょう。

MCが獅子11度「子どもたちが巨大なオークの木の枝からぶら下がっているブランコで遊ぶ」でキーノート「個の自己表現のはじまりを保護するものとしての伝統の力」そして10室には木星があり,獅子13度「コテージのポーチで揺られている年老いた船長」キーノートは「遠い過去の危機と喜びという,穏やかにされた心の追憶」です。どうも全体的に揺れている詩文が目立つのが印象的ですが,揺れているなかで遊戯感覚をもちながらも自分のアウトプットの根っこが大きな体系の力につながっていることが自覚され,さらには追憶のなかで潜在力を開発して新しい局面に対応する,という解釈になります。

獅子13度には「RETROSPECT(回想,追想,回顧)」というキーワードが与えられており,そもそもが先人たちの業績を振り返るということが発展可能性(木星)になっているのが特徴的です。加えてこの木星は逆行中でもあり,その象意発現には時間を要することも読みとれます。ゆるく遊び心を交えつつも,しかしゆっくりと時間をかけて育てていくことがソーシャルな展開になっていく(10室)という図です。6年8か月も納得の配置です。

月は蠍21度「みずからの良心に従って兵士が命令に反抗する」キーノート「攻撃的な社会の権威主義的な様式に従うことを拒否した結果に向きあう準備」です。先人たちの業績を振り返るということが趣旨である一方で,非常に反逆的な意味合いをもった度数です。石塚隆一さんは私にお声がけくださったときに「サビアンの色抜きをしたい」とおっしゃいました。それはすなわち,当時の世間(少なくとも日本の占星術界隈)に,“色のついた”,より言えば手垢にまみれたサビアンの解釈がはびこっていたことへのアンチテーゼであったのだと私は理解しております。いま一度原典を見直し,オリジナルのサビアンの象意はどのようなものであったのかをとり戻すというのが当会のもう一つの趣旨だとおもいます。月が1室にあることからもそれは非常に強調され,もう一つと言うよりはメインかも知れません。

アセンダントは蠍であり,そのルーラー冥王星は3室の山羊16度「体操着姿の男子女子でいっぱいの校庭」キーノート「とりわけ思春期における身体的活動と競技の必要性」です。自己開発のために活発に競い合うという意味合いをもった度数ですが,これが木星とオーブ3度でクインカンクスを成しています。冒頭のリンクページをあらためて見てみて驚くのですが,当会の参加条件はものすごく厳しいとおもいます(kyokoさん,すみません!)。これではおそらく気軽に途中参加するなどということは無理でしょうし,メンバーが活発に競い合うことと会自体の発展とは相容れずどこかで妥協を強いられることになる(クインカンクス)という配置です。実際途中参加はゼロでしたが,脱落者も少なめにゴールインできたことはひとえにメンバー各位のご尽力の賜だとおもいます。重ねてお礼申し上げます。

なお,アセンダントの度数自体は蠍6度「ゴールドラッシュが人々を生まれ故郷から引き離す」キーノート「どんなレベルにおいてもより豊かな生活を約束する新しい価値への情熱的な探求」であり,かなり山っ気の強い度数です。一発当ててやろうという気持ちの一方で,不退転の決意で新天地に飛び込んでいく熱意をもっています。

ディスポジターをたどるとアセンダントも月も3室山羊冥王星を経由してから2室射手土星につながり,10室獅子木星~6室牡羊太陽に流れていきます。その土星のサビアンシンボルは射手5度「老いたフクロウが大きな木の枝に一羽とまっている」キーノート「無意識の要因とその操作に関しての澄明な認知に基づいた存在への,落ち着いた賢いアプローチ」連綿と続く知の体系にクールにスマートにアプローチするという意味合いの度数です。これが当会の一番の目的,ゴール(土星)でしょう。

“サビアンの色抜き”はまだ遠い

このようにイベントチャート1つ読むにしても,ライツやアングル構造,ディスポジター,アスペクトなどの要素にサビアンの象意を織り交ぜることで,読解に非常に深みが増します。しかしながら現状では少なくとも日本の占星術界隈においては,このレベルの読解に至る占い師がほとんどいないように感じます。その理由は原典を知らないからです。先人たちの業績を振り返るわけでもなく,劣化コピーに対して歪んだ色づけを加えている人たちが多数存在します。独自解釈と言えば聞こえはよいですが,そもそもが原典を知らないのであれば,それは単にその人たちのファンシーでありイメージのお遊戯にすぎません

残念なことに日本ではサビアンシンボルに関する書籍があまり出版されていません。岡本翔子先生のお書きになったものは比較的原典に忠実ですが,その他はほとんど研究書であり,ましてやサビアンシンボルのオリジネーターであるマーク・エドモンド・ジョーンズや中興の祖デイン・ルディアの著作は翻訳されていません。このへんが,サビアンシンボルが普及しているようで理解が進んでいないことの原因であるように感じています。

サビアン・アセンブリー・ジャパンはいったん終了を迎えましたが,われわれメンバーは新たな取り組みに向けて調整しております。今後の展開にご期待ください。
そして,私自身もこの6年8か月を経て,占い師として大きくレベルアップしました。その成果は毎週木曜日にご体験いただけます。本物に触れて本当の自分を知ってみませんか。お待ちしております。

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