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2022/10/18
【キロン】牡羊座15度のサビアンシンボルから時代のテーマを読む
第三の眼・代々木&オンラインのサビアン占星術研究家 すずきふみよし です。
木星以遠(とりわけトランスサタニアン)の天体が位置するゾディアックの度数についてのサビアンシンボル解説集中連載——冥王星,海王星,天王星と行ってまいりましたが,今回は番外編です。小惑星キロン(カイロンとも)をとりあげます。
キロンが位置するサビアンシンボルが示唆する時代のテーマ
2022年10月18日現在から10月23日までの期間はキロンが牡羊座15度にあります
キロンは小惑星の1つです。小惑星の多くは火星と木星の間の小惑星帯(アステロイドベルト,メインベルト)に属するものですが,キロンの軌道は土星と天王星の間にあります。それゆえ,当初は小惑星として発見されたものの,のちにこれは彗星ではないかと論争が起こりました。現在では周期彗星と小惑星の両方の扱いを受けています。火星と木星の間=個人性と社会性をつなぎ橋渡しをする存在(連載第3回天王星の記事参照)という他の小惑星の位置づけとは異なり,土星と天王星の間=社会性と普遍性をつなぐ存在という意味合いをもっていると言えるでしょう。
キロンの公転周期は約50.76年。冥王星の約247.74年,海王星の約164.8年,天王星の約84.3年に比べれば短いですが,土星の約29.5年の1.7倍で,ゾディアックにおいては約4年少しで1つのサイン(星座)を通過します。時代のテーマと捉えるにはいささか大袈裟かつ物足りない感もありますが,世の中の変化が圧倒的に早くなっている現代社会において約4年というスパンは時流を読むうえでちょうどよいのかも知れません。
同じ度数に一定期間比較的長く滞在し,その度数のテーマを深く私たちに提示しているがゆえに,キロンが位置するサビアンシンボルを知ることもまた時代のテーマを深く理解することにつながると言ってよいでしょう。キロンの位置するサビアンシンボルの象意を理解することにより,この混迷の時代をよりよく生きるヒントにしていただければ幸いです。
なお,サビアンシンボルはルディアにならい,以下の2つの側面から解釈しています。
実存的:サビアンシンボルの詩文を字面どおりに読んで解釈してよい部分
元型的:360度の全体構造から字面以外の意味を抽出しないといけない部分
牡羊座15度のサビアンシンボル解説
ルディアおよびジョーンズのテキストから読む
占星術家マーク・エドモンド・ジョーンズは透視能力者エルシー・ウィーラーとのコラボレーションによりサビアンシンボルの体系をつくり上げたオリジネーターです。ジョーンズの勉強会に参加していたデイン・ルディアは独自解釈を加え,サビアンシンボルをさらに進化させた中興の祖と言えます。すずきふみよしは両者のテキストを併せ読むことでサビアンシンボルのコアに迫ろうとしています。
牡羊座15度のサビアンシンボル(ルディア版,以下同)
儀式用の毛布を織るインディアン
An Indian weaving a ceremonial blanket.
キーノート:総体性の実現と自己実現の充足感とを日常生活のなかに投影すること
牡羊座15度の実存的な意味
キリスト教の伝承においては,イエスが磔刑に処される前に着ていた服——のちにそれは聖衣と呼ばれるようになります——は継ぎ目のない衣であったとされています。そのことからこの継ぎ目のない衣は福音書の比喩として使われもします。「儀式用の毛布」とありますが,複数の布を縫い合わせてつくられるものではなく,継ぎ目なく織り上げられるものとしての毛布が,ここでは完全性の象徴として示されているのです。霊的な状態へ到達した人は比喩的に,宇宙において天の川という白く織り上げられたローブを纏っているとルディアは述べています。
また,毛布を織っているのがインディアンであるというのも重要なポイントです。これについてルディアは「宇宙と完全に調和した生き方の象徴を渇望している白人にとって伝統的なインディアンは,人工的な価値観に満ちた都市生活者の内なる空虚さへの答えとして魅力的である」と解説しています。宇宙との意識的な調和において,そしてまた所有欲のない愛のなかで,将来の充足状態を予見する——これがこのサビアンシンボルの実存的な意味です。
なお,このサビアンシンボルへの解説としてルディアが補足していることが非常に興味深いので,その箇所を拙訳のうえまるごと引用しておきたいとおもいます。
このシンボルが,意図的にあるいは偶発的な啓示行為(棒[訳注:算木]を投げて易経のシンボルを得るような行為)によって意味を探求する者の意識にもたらされるとすれば,それはすべての個人が「不滅の身体」,すなわちグノーシス的な栄光のローブを織り上げることを究極の意識的課題として抱えているという深い事実を含意している。非常に神秘的で「遠い話」に聞こえるかも知れないが,あらゆるサイクルには,どんなに小さな程度であっても,すべての個人が充実した自己実現行為の可能性に直面し,ほんの一瞬でも「光を纏った」自分に気づく瞬間がある。
牡羊座15度の元型的な意味
ゾディアック360度を5度ずつのまとまり(シーケンス)に区切っていくと,この牡羊座15度は3番目のシーケンスの第5ステージとなります。ルディアの言う「5拍子の弁証法的シーケンス」においては,各シーケンスの第5ステージでは意識の新次元が発見され,体験および精神の発達のより高次の可能性が示されることになります。
先行の4度分を整理していきましょう。
牡羊座11度「国家の支配者」では,秩序への集団の欲求の形式的な統合からもたらされる力が示されました。それを受けて牡羊座12度「野生の雁の三角形状の飛行」では,国家が有しその支配者によって体現されている社会-政治的な秩序とは対比的に宇宙の秩序を意識し,それに理想主義者的な信頼を寄せました。
次の牡羊座13度「不発弾が失敗に終わった社会的抗議を明らかにする」では,11度と12度の衝突として,社会-政治的な秩序に順応し従うことへの未成熟な拒否が示されました。そして牡羊座14度「男と女のそばでとぐろを巻く蛇」では,人間存在における二極化された関係性の受容に至りました。こうしたプロセスを経ての第5ステージ,牡羊座15度ということになります。
この第5ステージで示される新次元,高次の可能性とは“二極的な関係性のなかであれなんのなかであれ,どんなレベルであってもどんな不完全な方法であっても欲望の充足は可能である”という気づきです。国家の秩序か宇宙のワンネスかという単純な二分法で仕分けたり,あるいは二者択一に囚われるのではなく,それらを踏まえたうえで,宇宙との意識的な調和や所有欲のない愛へ至るというのがこのサビアンシンボルの元型的な意味です。帰結ではなくプロセスの理解,すなわち全体構造のなかでの位置づけを理解することが元型的な意味を引き出します。
また,ルディアがこの度数で引き合いに出しているのは,ホメーロスの叙事詩『オデュッセイア』に登場するペーネロペイアです。イタケーの王・オデュッセウスの妻である彼女ですが,夫がトロイアに出征したのち,寡婦でもない彼女のもとにたくさんの求婚者が訪れました。そこで彼女が講じた策は,自分が織っている織物が織り上がったとき求婚者の一人を選ぶというものでした。求婚者たちはこれを信じ期待しましたが,ペーネロペイアは昼に織った織物を夜になると解いていたのです。このエピソードは女性の貞淑を象徴する話として広く知られていますが,ルディアが彼女をとりあげた意図はもちろんそんな訓話のためではありません。二極的な存在についての第三の視点を踏まえての,両者が融和した充足の姿の提示です。
牡羊座15度のキーワードと現れ方
キーワードとして“DILIGENCE(勤勉,不断の努力,熱心さ,骨折り)”が与えられています。手間暇をかけて毛布を織り上げる惜しみない労力はまさに勤勉さの現れでしょう。また努力を厭わないばかりかそこにスキルが付随します。ジョーンズは「真の冷静さにあって望まれたあらゆるものごとを中心に据えるための手段として,存在の基本的な技能を与える」と述べています。好きこそものの上手なれと言いますが,自分がフォーカスを当て熱心さを注ぎ込むうえでは技術が伴っていなければ持続は困難でしょう。
もちろん,熱心に祈るように織っているうちにいつの間にか匠の技が身につくという可能性もあります。ジョーンズは「永続的な自己の欲求の満足の手段として,生涯の仕事は人的必要性を満たすようになる」とも述べています。たとえば,きっかけとしてはモテたくてバンドを始めたのだけれども,気がつけば一生音楽に関わっていくことになっていた,というような現れ方があり得るでしょう。
ポジティブな発現は「固有の特質の関心における自身の個々の適切な行動を静かに秘めやかに貫徹すること」です。どうもジョーンズはこのサビアンシンボルの色合いとして「冷静」「静か」「秘めやか」といった基調をもたせているようです。熱心ではあるけれどクールに,自分のやるべきことを粛々と遂行するといった様子で努力が継続されていきます。
ネガティブな発現は「日常の退屈なルーティーンを束の間の安全の類として受容すること」です。勤勉に続けられる努力もそもそもは自分自身の心の安定のためなのです。当初の動機としてそれはありとしても,現実逃避的にその努力に打ち込んでいては本末顛倒でしょう。
牡羊座15度に太陽をもつ有名人
ロートレアモン伯爵 Le Comte de Lautréamont
出生図の太陽のサビアンシンボルがこれである有名人としてとりあげたいのは詩人のロートレアモン伯爵です。出生図を出して見てみましょう。1846年4月4日ウルグアイ・モンテビデオ生まれ。出生時刻はAstro Databankによれば午前9時で,これは出生証明書や出生記録あり(Rodden Rating AA)という非常に信憑性の高いものです。
19世紀フランスの非常に重要な詩人として評価の高い1人です。領事館の書記官を父にもち南米ウルグアイで生まれましたが生後まもなくに母を亡くしています。13歳でフランスに渡り寄宿生生活を送ったのち,作家を志して21歳でパリに上京しました。そして散文詩集『マルドロールの歌』および断章集『ポエジー』の2作を発表後,わずか24歳で原因不明の死を遂げました。
存命中にはほとんど評価のないままその生涯を終えましたが,没後に広く読まれるようになり,後年の文学に多大な影響を与えました。とりわけシュルレアリスムへの影響は甚だしく,『マルドロールの歌』の一節「解剖台の上でのミシンと蝙蝠傘の偶然の邂逅のように美しい」はアンドレ・ブルトンの引用によってよく知られるようになりました。
シュルレアリスムの手法の1つとして「デペイズマン Dépaysement」があります。字義どおりの意味としては“異なった環境に置く”ということですが,シュルレアリスムにおいては“あるものをその文脈から切り離して別の文脈に配置する”という意味になります。それによって見慣れたものを見慣れないものにするという効果をもたらしますが,このデペイズマンの手法・概念を説明するものとして上記引用が使われています。
サビアンシンボルの発現に寄せていけば,デペイズマンとは,二極的な存在の融和であると解釈することが可能です。相対する両極を立場を変えて示すという効果をもたらすこと,そして衝突や軋轢を超えて両極の融和へと至ることが,シュルレアリスムの登場以前にあって少なくともロートレアモン伯爵の意図するところではなかっただろうかとかんがえています。
また,彼がバイリンガルであったということにもこのサビアンシンボルの発現が感じられます。モンテビデオという都市は文化的モザイクであり,彼はフランス語とスペイン語を併用していましたが,これがオリジナリティ溢れる言語感覚を育んだものと言われています。さらには,存命中に評価がなく没後に再発見されるというあたりにも,毛布を織り上げるには相応の時間を要するのだということを痛感させられます。
牡羊座15度にあるキロンが示唆する時代のテーマ
ギリシャ神話から読むキロンの象意
キロンが扱うものは心の傷および癒やしとされています。これについて考察していきましょう。
ケイローンの“呪われた出自”
キロンはギリシャ神話ではケイローンであり,王クロノスと精霊ピュリラーの間に生まれた子です。クロノスが妻レアーの目を欺くため馬に姿を変えてピュリラーと交わったため,ケイローンは半人半馬の姿となりました。そしてピュリラーは,ケイローンがクロノスとの望ましくない関係の産物であることからケイローンをネグレクトしてしまいます。一人で生きていかなければならなくなったケイローンは羊飼いのアポローンに見出され,予言術と治療術と音楽を学び,またアポローンの双子の姉アルテミスから狩猟と弓を学びました。
ケイローンは長じてのちギリシャの英雄たちを指導する立場にまでなりましたが,その英雄たち,ヘラクレスとケンタウロスの争いに巻き込まれ,ヘラクレスの放った毒矢を脚に受けてしまいます。自己治癒を試みるもかなわず,半神であるがゆえ不死身のケイローンは永遠に毒に苦しむこととなりました。罪悪感を覚えたヘラクレスはゼウスに対し,ケイローンに死を与えることを懇願します。その結果,ゼウスの怒りを買ったため永遠の責め苦の刑に処されていたプロメテウスと運命を交換することになりました(ちなみにプロメテウスの罪は人間に火を与えたことです)。ケイローンはこれを受け容れます。
したがってキロンが意味する心の傷とは2つの相から捉えることができます。
- 親からのネグレクトによるトラウマ
- 不死という自分の宿命に直面し,それを諦めるという喪失
占星術家マリ・シウバは「ケイローンは二度傷ついている」と述べました。ケイローンのいわば呪われた出自はなんら本人の責めに帰すところではありません。にもかかわらず見捨てられたというトラウマをアポローンやアルテミスの助力もあって克服し,のちにヒーラーとなって人を救うようになっています。しかしながら不遇な出来事に見舞われ,そこで自分の本質に直面せざるを得なくなりました。そして結果的には死を選ぶことでようやく父クロノスの呪縛から解放されたとも言えるでしょうが,二度どころか三度以上傷ついているようにもおもえます。
傷とその癒やし——繰り返される倒錯
ケイローンはその出自から「傷ついたヒーラー」と呼ばれます。ヒーリング能力の源泉になっているのは,皮肉なことに自身のトラウマです。そのトラウマを克服したかとおもいきや,死ぬに死ねないという現実が自分の出自を否応なしに突きつけます。そして最終的には自身のアイデンティティを放棄し死を受容します。この悲劇的なプロセスを,カルマという負債の返済と見立てることができます。
もしケイローンがトラウマを抱えていなかったら,治療術への適性はなかったかも知れません。つまり傷とは力の源泉です。したがって傷が,痛みがなければ治療に向かうことができないという倒錯さえ生じます。私たちは人生においてしばしば「なぜまた同じ過ちを繰り返してしまうのだろう」「これはいつか通った道なのになぜまたここに来ているのだろう」と感じることがあるでしょう。その理由はこの倒錯にあります。傷を源泉に自他を癒やし,それが達成されたかに見えるとリセットして,何度もまた傷からやり直しを始めるのです。
輪廻転生という非常に長いスパンから見れば,1つの人生のなかでの倒錯的サイクル——傷を癒やしてまた傷からやり直しての繰り返しは,実のところたいした返済にはなっていないのかも知れません。たとえば過去生において無慈悲な暴君だった者が今生において篤志家の医師になったとしたら,それはじゅうぶんな返済足り得るでしょう。しかしながら,1つの人生を生きるうえでは,そんな倒錯的サイクルも強力な動機や活力になり得るでしょう。最終的に大きな喪失を迎えるのだとしても,それはそもそも1つの人生の区切りです。
“シン・キロン”のアップトゥデートな意味
上述のような視点からキロンの象意を見直してみるとどのようなものになるでしょうか。それはすなわち,自己再生能力を通じての強烈な生への渇望です。いかに倒錯的であれ,今生を生き抜くことへの強いエネルギーがここにはあります。そしてそれは自他を巻き込んだ破壊と創造のプロセスを伴います。
そしてこのキロンが牡羊座15度というこの度数に来ているということから導かれるのは,日常生活のなかに宇宙との意識的な調和や所有欲のない愛を見出し,自己を再生すること,そしてそれが,少なくともここしばらくのテーマとなっているということです。
牡羊座のこのあたりの度数(前後2度ほど)に天体が,とくに太陽や月がある人にとっては,強いリセットの衝動が押し寄せてくるおそれがあります。時間をかけて培ってきたもの,育んできたものをみずから台無しにしてしまったり,せっかく積み上げてきたものをガラガラポンで崩してしまいたくなるような,と言うよりはそうせざるを得ないような衝動に駆られ,また実際に行動に至るかも知れません。
ただ,それは非常に精神のピュアネスから発せられたアクションです。やってしまったことについて罪悪感を覚えてしまうのは仕方ないかも知れませんが,結果を受け止めてまた一から育てていくことへと頭を切り替えましょう。やってしまったことはいわゆる「手放し」に類する行為ですが,その代償は大きいでしょう。やり直しの中核にあるのは所有欲のない愛であると心得て,見返りは求めないことです。さらに同時に,蟹座・天秤座・山羊座の同じあたりの度数に天体(太陽・月)がある人にも影響があるでしょう。
- 蟹座:手放しも代償もどこ吹く風で豊かさを享受できる時期です。とくに食の面でそれが大いに発揮されることになるでしょうが,飽食が健康を害するのは言うまでもありませんのでお気をつけを。しかしながらこれはもう不可避とおもって割り切ってください。そしてこの享受を原資として,人生の次のステップに活かしていくことができるでしょう。
- 天秤座:キロン固有の繰り返される痛みとリセットが,単にぐるぐると倒錯的なサイクルで完結してしまうのではなくて,最も自分自身の“使える力”へと変換しやすくなるでしょう。世の中との折り合いも比較的うまくつけられる時期です。ただ,筋の通らないものはどうあろうと許容できないので,人を巻き込んでぐるぐるにならないよう気をつけて。
- 山羊座:蟹座とは逆に,他人のために利用し還元可能にしていくような豊かさを享受できる時期になります。我欲ではなく他欲のために生まれもったリソースを使い倒そうとする傾向が示されるでしょう。ただそれが偽善的だと見なされる場合もあるかとおもいます。他人のためにやっているのだなどとはけっして過度に声高に言わないほうが吉です。
混迷の時代をどう読み,つくっていくか
現在,冥王星を除いて木星以遠の天体がすべて逆行中です。今回とりあげたキロンも年末まで逆行です。木星以遠の天体は時代の変化をつくるとされていますが,それらがほぼすべて逆行とはまさにこの混迷する時代の停滞状態をくっきりと表していると解釈することが可能でしょう。
個人の出生図における逆行は,その天体のもつ象意の発現がいくらか控えめに,よく言えば慎重な現れ方をすると解釈されます。また見方を変えると,順行―逆行―順行の流れは前進後退しながら同じ度数を2~3回通過することになり,すでに経験したテーマをもう一度見直し掘り下げていくプロセスであると捉えることができます。私の本業である出版の仕事にたとえれば“校正”のようなものです。
混迷の時代にあって逆行する木星以遠の天体——これらのサビアンシンボルを読み解くことによって,時代はどう変化していくのか,そこに私たちはどう対応していけばよいのかのヒントが得られることでしょう。じっくりと時間をかけて校正・推敲することで人生は美しく仕上がります。そして変化は,控えめながらも着実に,行きつ戻りつしながらも間違いなく先へと進行しています。
こうしたコンセプトのもと,木星以遠(とりわけトランスサタニアン)の天体が現在位置しているゾディアックの度数について,サビアンシンボルの解説の集中連載を行っています。時代を読み,そしてつくっていく手がかりとしていただければ幸いです。
★参考:しばらくのキロンの運行
- 2022年10月2日~10月23日 牡羊座15度(逆行)
- 10月24日~11月19日 牡羊座14度(逆行)
- 11月20日~12月23日 牡羊座13度(逆行)
- 12月24日~2023年1月27日 牡羊座13度(留~順行)
- 1月28日~2月21日 牡羊座14度(順行)
- 2月22日~3月13日 牡羊座15度(順行)
- 3月14日~3月30日 牡羊座16度(順行)
◉参考文献
Dane Rudhyar, “An Astrological Mandala — The Cycle of Transformations and Its 360 Symbolic Phases,” Random House, Inc., 1973.(デイン・ルディア『アストロロジカル・マンダラ——変化のサイクルとその360のシンボルのフェイズ』ランダムハウス,1973年)
Marc Edmund Jones, “The Sabian Symbols in Astrology — A Symbol Explained for Each Degree of the Zodiac,” Aurora Press, 1953.(マーク・エドモンド・ジョーンズ『占星術におけるサビアンシンボル——黄道十二宮における各度数のサビアンシンボル解説』オーロラ・プレス,1953年)
Mari Silva, “Chiron in Astrology — The Ultimate Guide to the Wounded Healer,” Independent (Amazon Print On-Demand), 2021.(マリ・シウバ『キロン——傷ついたヒーラーのための究極ガイド』アマゾン・プリントオンデマンド,2021年)
※邦題は理解を容易にするため便宜上筆者がつけたものであり,いずれも日本語の翻訳は出版されていません。
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