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2022/01/27

利己より利他へ

すずきふみよしです。年始はメルマガ配信からスタートさせていただきましたが,ブログ投稿はこれが今年初になります。本年もよろしくお願い申し上げます。1月のブログテーマは『頼ること、頼られること』とのことでした。Here we go!!

自己責任論はどこからやってきたのか

人は一人では生きていけません。「人という字は支え合ってできている」と金八先生も言いました。家族から身近なコミュニティ,そしてより大きな社会に至るまで,人はみなだれかに助けてもらいながら育ち,生き,また自分も助ける側に回っています。これが世の常です。

しかし,いつからか,とりわけ日本社会においては自己責任論というものが幅を利かせるようになりました。「努力が足りないから成果が上がらない」「失敗するのはその人になにか原因があるのだ」から「他人に迷惑をかけるな」「おれたちの税金をそんなことに使うな」と,どんどん声は大きくなっていきます。まさに人に頼ることも頼られることも厳しい社会が実現しています。

近代日本における自己責任論の芽生えは,どうやらバブル期にあったようです。いわゆるハイリスク・ハイリターンな金融商品をめぐって投資が加熱する一方だったあの時期に,そのハイリスクはみずから負うべきであって企業や国などが損失を補填すべきではない,だから自己責任で買ってくれというのがはじまりと見られます。

バブル崩壊後にはこれが加速しました。しかし結局,証券会社をはじめ日本経済の基幹を担う大企業には大幅な損失補填が公金によってなされ,多くの一般投資家が割りを食うことになりました。北海道拓殖銀行(拓銀)や山一證券など経営破綻した大手金融機関もありましたが,このころからすでに弱者切り捨ての社会的ムードが醸成されていたと感じます。

人心の荒廃を招いた自己責任論というパンデミック

あとはもう坂を転げ落ちるかのようになんでも自己責任です。就職氷河期世代には「能力があれば採用されるんだからあなたにはそれが欠けているだけのこと」派遣切りには「結局仕事ができないから切られるんだろう。できる人は厚遇される。社員になれないのはあなたのせい」シングルマザーの貧困家庭には「男を見る目がないのがわるい。勝手に産んで無責任」貧しい独居老人には「老後に備えて蓄えもしなかったのがわるい。どうせバブルで浮かれていたんだろう」こうなるともはやただの難癖でしかありません。コロナよりもよっぽど悪しきパンデミックが自己責任論です。

自己責任論の蔓延の背景には新自由主義の存在が指摘されます。2001年4月に発足した小泉内閣では,首相の小泉純一郎氏に加えそのブレーンである竹中平蔵氏が経済財政政策担当大臣となり,“官から民へ”をスローガンに大規模な構造改革を行いました。その内実は年金改革や医療制度改革,生活保護の削減等,大幅な社会保障制度の縮小でした。これで日本は自己責任社会へと大きく舵を切りました。

しかし,政治や政策決定のありようよりも問題なのは,やはり人心の荒廃でしょう。民主主義国家において政治は主権者たる国民の意志の反映です。自己責任でよしとする人たちが多数派であるからこそ日本は自己責任社会なのです。同時に,政治によって民意が再形成され,自己責任論が増幅されている側面もあります。自己責任論が負のスパイラルとなり,さらなる人心の荒廃を引き起こしているのです。

加えて,この負のスパイラルを強化するものとして「おれだって我慢してるんだから」「私だって切り詰めてどうにかやってるのよ」といった同調圧力があります。自分の置かれた状況がこうなのだから,他人がそれより幸せになるなんて認めない,抜けがけは許せない,という倒錯した呪縛です。これではみんなが等しく貧しくなる国へと一直線です。みんなが等しく豊かになる国のほうへと舵を切るべきではないでしょうか。

“魚座イヤー”こそ自己責任論からの脱却を

去年の暮,2021年12月29日13時すぎに,木星が魚座に入りました。木星は太陽系の天体のなかで最高の吉星とされ,また約1年をかけて1つの星座を通過するので,いわゆる年運というものは実は木星の動きによって語られています。雑誌の占い特集で見られる「**年は○○座が最高の運気」などという記事はほぼ例外なくこれに基づくものです。

したがって,現在「魚座が運気最高潮!」と言えるのは間違いありませんが,ちょっと違う視点を提示しましょう。

木星が意味するところは発展や拡大です。つまり魚座的な性質が発展や拡大の傾向にある,そういう社会的ムードが広がっていく,という具合にも解釈可能です。魚座は12星座の最後に位置し,11の星座分の経験を踏まえて酸いも甘いも噛み分け,悟りの境地にさえ至るような性質をもっています。無我,無私,そして利己より利他。私利私欲に走ることなく他を利し,また自他の境界が曖昧になるほどの強い共感力と受容力を備えています。これが発展・拡大していくのが2022年です。

魚座イヤーである今年——なんでも自己責任にしてしまう風潮や「こっちだって精一杯なんだから」というギリギリのジリ貧マインドから脱却して,少し他人のためになにかできないかとかんがえられる心をもてるよう願っております。みんなもっとだれかを気軽に頼っていいし,頼られていいのです。そうおもい,そうすることが,みんなが等しく豊かになる国へ進もうという方向へ舵を切り直してくれるでしょう。

占い師への相談は有料ですのでまったくの無私というわけではありませんが,心意気としてはよりいっそう頼ってくださいと意を新たにする2022年です。ぜひお話ししてみませんか。お待ちしております。

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