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2026/10/20

情報漏洩と、冥王星・セレスのアウト・オブ・バウンズ(OOB)

情報漏洩と、冥王星・セレスのアウト・オブ・バウンズ(O.O.B)

ここ数週間、情報漏洩とんでもなく多いですね。友達に会っても、「久しぶり~」と挨拶したしばらく後には、「ね、どこで漏れた?」「じつは昨日もさ…」なんて話題が出てきたりします。

最近の情報漏洩がこれまでと違うのは、漏洩元が小さな会社やサービスに限らないこと。東証上場企業や大手プラットフォーム、老舗百貨店など、「さすがにここは大丈夫でしょ」と思っていた会社から「すみません。漏れました」メールが普通に届きます。

なんだかもう「パスワードの使い回しはやめましょう」「怪しいメールは開かないように」みたいな”個人の心がけ”レベルではどうにもならない話になってきて、近頃は「漏れるものは漏れるし!」と半ば開き直ってネット通販を利用していたりします。でもほんと、ちょっと前まではこんなじゃなかったですよね。

そこで「これだけの規模の騒動が天体配置に表れていないはずがない」と、ホロスコープを見たわけです。すると・・・

まず、インターネットや情報ネットワークと深く関係する水瓶座の初期度数の冥王星。これがもちろん中心人物です。その冥王星が牡羊座の海王星、双子座の天王星とで作っていた小三角という複合アスペクトが、現在の「テクノロジーによる激変と混沌」の立役者なのも間違いなし。でもこれだけでここまでなる?と、目を赤緯のリストに移すとーーー「あっ!」。

8月の半ばから冥王星が73年ぶり(!)のアウト・オブ・バウンズ(以下OOB)になっていました。・・・うわぁ、これですよ。

アウト・オブ・バウンズ(OOB : Out Of Bounds)とは

太陽は一年をかけて12のサインを一周します。そのあいだ、太陽は空の南北方向にも位置を変え、夏至には最も北寄りに、冬至には最も南寄りに位置します。ただし、太陽が移動する南北の範囲には限界があります。この範囲(赤緯±23度27分)の帯の外にはみ出している天体を、アウト・オブ・バウンズ(OOB)といいます。

OOBの天体は「太陽」の権威が及ばないエリア、いわば「治外法権」地区にある天体で、占星術では「社会的な常識や既存の枠組みに収まらない、極端な突出・専門性・先鋭化」を示すと解釈します。その天体の独自性が極度に強調された形で表現されていると考えればいいでしょう。

水瓶座というデジタル・ネットワークやITインフラと関わりの深いサインで起きている今回の冥王星OOBも、最近相次ぐ情報漏洩やサイバー攻撃とぴったり符合します。

実際、従来の常識やセキュリティの想定をはるかに超越した大規模なハッキングが頻発し、デジタル空間の根幹を揺るがす破壊的なリスクが顕在化した結果、既存のシステムを超える根底からの技術刷新が迫られている状態ですね。

デジタル化が進んだ世界でこれは、社会の基盤だと思っていたものの底が抜けてしまったような状態といえるかもしれません。正解がないのなら「なるようにしかならない」と開き直るのもあながち間違いではありません。周囲の流れが定まらないのに闇雲に動き回るのも、もう通用しない古い安全にしがみつくのも、時間やエネルギーを失う可能性があるからです。

「・・・でもねえ。そうは言っても簡単に割り切れるものじゃないよね」と思ったときに、今月、小惑星セレスが蟹座でOOBになったばかりなことに気が付きました。あ、これは悪くない。

じつはギリシャ神話では、冥王星とセレスは「双方にとって特別な」一柱の女神を巡って争った関係にあるのです。

冥王星と小惑星セレス ~ハデスとデメテルの物語~

ギリシャ神話では冥王星に対応する神は冥界の王ハデス。セレスに対応する神は豊穣の女神デメテルです。神話によると、ハデスは偶然見かけたデメテルの娘ペルセフォネを妻にしたいと考え、兄であるゼウスに相談し、ゼウスはそれを許可しました。でもこの取り決めで、当事者であるペルセフォネや母親のデメテルは全くの蚊帳の外だったのです。やがて娘が冥界に連れ去られたと知ったデメテルは激怒し、女神の仕事を放棄します。

豊穣の女神が仕事を放棄した地上では作物が育たなくなり、人間たちが飢えるに至って初めて、ゼウスは事の重大さを認識し、デメテルの訴えを聞き入れてペルセフォネを地上に戻すことにします。しかしペルセフォネは4粒のザクロの実を食べてしまっていたため、「冥界のものを食べた者は冥界に属す」という掟によって、1年のうち一定の期間をハデスの元で過ごすこととなり、ペルセフォネが地上にいない間はデメテルの嘆きによって作物は枯れ、寒さに覆われる冬となったといいます。

蟹座セレスのOOBが意味するもの

さて。冥王ハデスと豊穣の女神デメテル。冥王星と小惑星セレスのOOB。娘を連れ去った地下世界の王とその娘の母親の対決という構図が見えますね。

蟹座のセレスのOOBの意味を占星術的に考えてみると、「家族や共同体を司る蟹座」にある「育成や保護の天体セレス」が既存の常識を超えて防衛的に働く状態になっていると考えられます。

個人のプライベートな生活圏やコミュニティの基盤がサイバー攻撃の標的となる中で、「自分たちの生活基盤や安全を何としても守り抜く」という防衛意識やセキュリティ対策が、これまでになかったスケールで強化されそうです。(蟹座はハサミという「武器」と甲羅という「防具」で柔らかい「身の内」を守っている蟹のサインなのです。)

OOBですから、それは従来の安全対策を単純に強化するという話では済まないのかもしれません。場合によっては、安全そのものの定義や前提を見直すことさえ求められそうです。

境界線上のペルセフォネ

さて、ここまできたらやっぱり「もしかして・・・ペルセフォネも?」と思いますよね。ええ、ご明察です! じつは小惑星ペルセフォネも牡牛座でしっかりOOBになっているんです。で、再び少々マニアックな話になりますが・・・

ペルセフォネは地上と冥界の両方に属し、境界を行き来する存在です。しかも現在のペルセフォネは牡牛座15度台を逆行中。この度数は牡牛座の30度を12のサインに分割したときに蠍座の性質が入ってくる領域で、牡牛座の性質である「所有」「資源」に、蠍座の性質である「共有」や「他者との資源交換」といったテーマが混じってくるところにあたります。つまり、ペルセフォネ自身が「私のもの」と「共同で扱われるもの」の境界に立っているのです。

情報漏洩の問題で言えば、漏れた個人情報がこれにあたりますね。「持つこと」と「分かち合うこと」、「個人の権利」と「共同利用」。AIと著作権をめぐる問題などもこのテーマと無縁ではないでしょう。

インターネット社会以前では作者や作品、利用者ははっきりしていました。でもいまは学習データやAI生成物、原作者、AI企業やユーザーが入り乱れて境界があいまいになり、著作権や個人情報の管理、プライバシーの問題が発生しています。

企業に預けた個人情報がどこの誰とも知らぬ人に奪われ、漏らされて安全を脅かす。また、発表した作品やアイデアがAIに学習され、複製され、自分のあずかり知らぬところで流通していく・・・従来の所有と共有の枠組みでは扱えない何かが出てきていて軋みが発生している状況を象徴しているのが冥王星・セレス・ペルセフォネのOOBのように思えます。

「安全」や「所有すること」の概念を作り直す時代に

私たちの社会を支えていた安全が、もう私たちを守れないものに変質してしまった今、問題は「いままでの安全を強化する」というところを過ぎ、今後の世の中で機能する安全をどのように作っていくかに焦点を移していくことになるでしょう。

今の冥王星OOBは12月にいったん収束をみますが、これで終わりではなくこの先9年、8月~12月に起こります。しかしその間にも私たちの日常は連続性をもって実直に進んでいくし、そうでないと人生は成り立ちません。今回のセレスお母さんの頑張りを祈りつつ、現実的な対応とよりベターなやり方を日々模索していくしかありませんが、もしかすると5年後にOOBになる天王星が、大惨事としてではなく常識をぶち抜くブリリアントなテクノロジーとして華々しく登場してくれ・・・る? いや、絶対そうであって!と願うばかりです。

小惑星ペルセポネ(Persephone, 番号399)の占星術的な意味はーーー

「強制的な環境の変化」

「不可抗力的シチュエーションの克服」

「無意識や試練を通じた変容」

「シャドウの統合」

「母や母集団からの自立とアイデンティティの確立」

「依存や束縛からの脱却」

「プロセルピナ」ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1873年-1877年)テート・ギャラリー(ロンドン)蔵

北園イオ 今後の第三の眼・代々木店の出演日は 10月30日、11月6日、11月20日の12:00~20:00。

ご予約はこちらから承っております。

執筆者:北園イオ(代々木店)

北園イオ:トップ用

「ホロスコープはあなたの人生という旅の海図です。あなたの長所や短所、考え方の癖、陥りがちなパターン、不調時のチェック事項や適切な扱い方が記されています。あなたが幸せや自分だけの物語をあきらめない限り、占星術にできることはきっとあります。星の光を頼りに道を探していきましょう。」

  • 所 属:代々木店  第1・3・5金曜
  • ツール:西洋占星術、ホラリー占星術、サビアン占星術、タロット

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