天秤座新月リーディング【美しく生きる力を取り戻す新月】 2025年10月21日 by 伊藤スミレ

天秤座新月のホロスコープ｜2025年10月21日21時24分53秒（東京）

新月図は占星術ソフト［Kepler］で作成

新月の星読み｜天秤座の新月図リーディング

新月は、地球から見て太陽と月が重なるときで、月の光が見えなくなります。
新月図リーディングでは、新月を太陽の意志を月が受け取り、新しい目的が生まれる日と考え
新月図（ホロスコープ）から次の新月迄（約4週間）のテーマを読み取ります。

ピンクの文字は占星術用語で、占星術に詳しい方・勉強中の方向けの情報です。
占星術に詳しくない方は、解釈文だけお読みください。

執筆者　伊藤スミレ【プロフィール】　　

所属：東京・代々木店

占術：西洋占星術、フランス相貌心理学、トートタロット、タロット、ルノルマン、手相、方位学、他

講座：［顔相］個人レッスン＆グループレッスン

2025年10月21日21時24分53秒、天秤座29度（数え）で新月を迎えます。

美しく生きる力を取り戻す新月

10月21日、空には静かな光が宿ります。

天秤座で迎える新月は、心のバランスを整え、世界との調和を取り戻すための始まりの瞬間です。

天秤座は、美・調和・対人関係を象徴する星座。

誰かを思いやりながら、社会の中で品よく立ち振る舞う——そんな「優雅な知性」を司るサインです。

この新月のテーマは、「美しく生きる力の再生」。

私たちは、忙しさや競争の中で、つい自分のペースを見失いがちです。

けれど天秤座の新月は、穏やかにこう語りかけてくれます。

「心を整えることは、生きる美しさを取り戻すこと」

人間関係の中での疲れ、過去の誤解や孤独感に対して、この時期には癒しの光が差し込みます。

焦らず、柔らかく、心を再構築していくためのリスタート。

まるで秋の夕暮れのように、静かで深い時間です。

第5ハウスに輝くステリウム ― “好き”を取り戻すチャンス

今回の新月は、第4ハウスの最後、第5ハウス（創造・恋愛・自己表現の部屋）の直前で起こります。
第5ハウスに飛び込もうとしている新月ですので、第5ハウスの新月と捉える占星家は多いでしょう。

さらに、水星と火星が蠍座に入り、太陽・月とともに5ハウスに集中。
このように複数の天体が一つのハウスに集まる状態を「ステリウム」と呼びます。

ステリウムは、その分野のテーマを強調し、
まるで宇宙全体が「ここを見つめて」と語りかけてくるような時期になります。

子どものように夢中になれるもの、心がときめくこと、そして愛そのもの。

これらがすべて、この新月の光によって強く照らされます。

恋を探している人には、直感的な出会いが訪れるかもしれません。

それは理屈ではなく、「なぜか気になる」「自然と惹かれる」ような感覚です。

恋を難しく考えずに、まずは［楽しむ］気持ちを大切に。

恋愛運を引き寄せるには、「素直なときめき」に従うことが鍵になります。

また、この配置は「創造性の再生」も意味します。

絵を描く、歌う、ダンスする、写真を撮る、SNSで表現する。

そのすべてが、あなたの魂が輝く瞬間。

他人の評価よりも、「自分がワクワクするかどうか」を軸に動いてみてください。

今回の天秤座新月は、あなたの“好き”を再発見し、再び人生に彩りを取り戻す時間なのです。

楽しむこと”が人生を癒す鍵になる

今回の新月は、第5ハウスで起こり、
第1ハウスの木星、第10ハウスのキロンとTスクエアを形成しています。

それはまるで、あなたの中の「自分らしく生きたい」という衝動と

「社会で認められたい」という願いがぶつかり合う瞬間のようです。

Tスクエアは「葛藤を通して成長する配置」。

社会の中で傷ついた経験、自信を失った出来事

――その痛みを越えるために、宇宙はあなたに“楽しむ力”を取り戻させようとしています。

「ワクワクすること」「楽しいと思うこと」を続けていくことこそが、過去の痛みを癒す最初の一歩。

それは単なる気晴らしではなく、あなたの魂が回復していくための大切なプロセスなのです。

社会で傷ついたからこそ、あなたには人に寄り添う優しさや思いやりが育ちました。

その経験が、他者との調和を築く力へと変わっていきます。

自分らしく生きながら、社会にも受け入れられる――それは一見簡単なようで、とても難しいテーマ。

ときには自分を抑えなければならず、または心を曲げて責任を果たす場面もあるでしょう。

それでも人は、人生をもっとロマンチックにしたいと願い、心がときめく方向へと進もうとします。

このTスクエアが教えてくれるのは、

「楽しむこと」こそが癒しであり、才能を開花させる原点だということ。

自分には才能があるのかないのか、運が良いかどうか

――そんなことよりも大切なのは、心から夢中になれるものを見つけ、それを続けていくこと。

その“楽しむエネルギー”が、あなたを癒し、そしてやがて社会で輝かせる礎となるのです。

美に浸ることで心が再生する

天秤座は、美意識と調和の女神・ヴィーナス（愛と芸術の星）に守られています。

この新月の波動は、あなたの「感性の目」を大きく開かせるでしょう。

音楽、美術、香り、インテリア、服、メイク……。

日常の中で美しいものに触れることが、今のあなたに必要な「魂の栄養」です。

美しいものを見たとき、人は無意識のうちに心のバランスを取り戻します。

「美」とは、外見の飾りではなく、心を整えるための静かな祈り。

たとえば、静かな音楽を聴く。

温かい紅茶を飲む。

美しい街並みの中をゆっくり歩く。

そんなひとときが、あなたのエネルギーを優雅に回復させます。

また今回は、「ひとりで味わう美」も大切です。

天秤座の新月は、他者との調和だけでなく、自分との調和を取り戻すタイミングでもあります。

「誰かの期待に応えるため」ではなく、「自分を満たすため」に美を感じる。

その行為こそが、今のあなたに必要なヒーリングです。

新月が形成される 天秤座29度のサビアンシンボルは？

「互いの知識の範囲に橋をかける方法を模索する人類」
―― “対立を超え、調和の知恵を創る”

このシンボルに込められたテーマは、

「異なる価値観を結び、理解の橋をかける」という高貴な使命です。

それは、単なる社交性やバランス感覚を超えた、“魂の外交”のような境地。

対立するものを調停し、分断を超えてひとつに統合する

ーーこの度数には、そんな「調和の知恵」が宿っています。

天秤座は、常に“美しい均衡”を追い求める星座。

けれど、29度に到達すると、その美しさは「形だけの整い」ではなく、「理解を通じた美」へと進化します。

異なる思想、文化、世代、感情のあいだに橋をかける。

その行為こそ、今を生きる私たちに必要な成熟した愛のかたちなのです。

橋をかける”とは、共感でつながること

橋をかけるとは、相手を説得することではありません。

それは、「なぜその人はそう感じているのか」を理解しようとする姿勢です。

たとえ意見が違っても、心を閉ざさずに耳を傾ける。

その瞬間、目には見えない“共感の橋”が生まれます。

この度数を支配するのは、「理性と感情の統合」。

天秤座は風（思考）のエレメントでありながら、人の心の痛みを感じ取る繊細な感受性を持っています。

29度では、その両方が完全に融合し、理性的な優しさという最高の美徳を生み出します。

たとえば、職場や家庭で意見がすれ違ったとき。

一歩引いて「その人の世界」を理解しようとするだけで、空気が変わります。

人は、理解されたと感じた瞬間に、心の鎧をゆるめるのです。

そこから真の対話が生まれ、未来が動き始めます。

知の橋”を継ぐ使命

天秤座は風のエレメント。風は、言葉と知恵を運びます。

天秤座29度には、「過去と未来をつなぐ知恵の継承者」としての意味もあります。

私たちの祖先は、詩や哲学、芸術や祈りを通して「橋」をかけてきました。

彼らの残した言葉や作品は、今も私たちの魂を導きます。

そして今度は、私たちがその橋を未来へと渡す番です。

学んだことを分かち合い、気づきを言葉にし、誰かの心に光を灯す。

それは大きなことではなくても構いません。

SNS上の一言でも、日常の優しい言動でもいいのです。

あなたが心を込めて差し出したその一歩が、確かに“理解の橋”を築いていきます。

内なる橋を築くということ

そして最後に、天秤座29度のサビアンシンボルが本当に伝えたいのは——

「自分の内側にも橋をかけなさい」ということ。

私たちの心の中にも、小さな分断があります。

過去と未来、理想と現実、光と影。

それらを無理に消す必要はありません。

むしろ、その両極をつなぐ“内なる橋”を見つけることで、人は深い安らぎを得るのです。

天秤座の最終度数は、そうした内的調和の完成を象徴します。

矛盾を受け入れ、バランスを保ちながら生きる。

それは決して簡単な道ではないけれど、そこにこそ、人生の真の美しさが宿ります。

天秤座新月の開運アクション

① 自分の「好き」を宣言する

どんなに小さなことでも、「これが好き」と言葉にしてみましょう。

その一言が、宇宙へのサインとなり、あなたの世界を動かします。

② 創造の喜びを表に出す

絵を描く、音楽を聴く、香りを楽しむ――感性を使うことで運の流れが整います。

美しいものに触れる時間を大切に。

③ 違う価値観を受け入れる

人の意見に耳を傾けることで、あなたの世界が広がります。

調和とは、違いを優しく包み込むこと。

④ 古い知恵に触れる

歴史ある芸術や言葉に触れることで、心が深く整います。

そこには時代を超えて響く真理が宿っています。

最後に

この天秤座新月は、「心の美しさ」を取り戻すための時間です。

焦らず、自分を愛し、穏やかに心を整えていきましょう。

本当の美しさは、静かな心から生まれます。

あなたが自分を優しく扱うほどに、人生はより調和し、輝きを増していくでしょう。

どうか今夜は、あなたの中の“美しい光”をひとつ見つけてください。

その光が、これからの道をそっと照らしてくれます。

伊藤スミレ

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