牡羊座新月（皆既日蝕）のホロスコープ｜2024年4月9日3時20分37秒（東京）

執筆者　【今田ちえ プロフィール】

宮崎支部・オンライン支部所属。

心理占星術、タロットカード、インナートークをつかい
イキイキと日々をすごし、望みをかなえていくお手伝いをいたします。

新月の星読み| 牡羊座（皆既日蝕）の新月図リーディング

新月は、地球から見て太陽と月が重なるときで、月の光が見えなくなります。
新月図リーディングでは、新月を太陽の意志を月が受け取り、新しい目的が生まれる日と考え
新月図（ホロスコープ）から次の新月迄（約4週間）のテーマを読み取ります。

ただし、日蝕の影響力はもっと長く、その効力は半年以上といわれています。

ピンクの文字は占星術用語で、占星術に詳しい方・勉強中の方向けの情報です。
占星術に詳しくない方は、解釈文だけお読みください。

2024年4月9日3:21、牡羊座20度（数え）で新月（皆既日蝕）です。

3月20日の春分を過ぎて、はじめての新月です。

今回の新月は日本では見られませんが、皆既日蝕。
さらにこの新月は小惑星キロンとぴたりと重なっています。

皆既日食は、ふつうの新月とはちがい、つぎの10月の日蝕まで、およそ半年間の影響とみます。
その作用も深く、ふだんは意識することのない潜在的な領域から変容していく期間になるでしょう。

牡羊座新月と小惑星キロン（カイロン）は、牡羊座20度でパーチルに合
その他の天体と5度以内のアスペクトをとりません。

新月のもつエネルギーの純粋さがきわだつとともに、これまでの価値観や常識にしばられずに、
あらたな在り方をみつけていく”模索”のテーマがあります。

キロンは「傷ついた癒し手」と呼ばれます。

自分ではどうにもならないと感じやすい困難さ
苦手意識などのありかを示すとともに
「その傷を受けとめ癒していく体験から得た知恵を、他者のためにいかす」
という、精神的な成長のテーマともとらえられます。

何かそのような経験を、今されているでしょうか。

ふだん意識することのない潜在意識の中には、
意識の光をあてられていないがゆえに暗く恐ろしいイメージを持つものもありますし
キロン自体が、傷のありかをしめす星です。

新月の前後は特に、無力感や悲しさ、痛みや難しさ、などをいったんつよく感じるかもしれませんね。
自然な気持ちをおさえてムリをしていたなら、体の症状をとおしてあらわれる場合もあると思います。

既存の社会的ルールや構造の中でどうしても制限され抑圧されてしまう、人間らしい欲求や個性の傷つき。
そういった部分に目を向けるとともに、その偏りを調整していくような知恵をだしあうことも必要になるでしょう。

キロン（カイロン）の意味を詳しく

キロンがあらわすのは「傷ついた癒し手」
そのイメージは半人半馬のケンタウルス族の賢者であり、医者・教師です。

「傷ついた癒し手」の意味でいえば

今回の新月は、これまでの傷ついた体験の影響を心から認めること
またそこから得た知恵を人のためにいかすこと

を意識しそうです。

すぐには癒されない痛みだとしても、ムリに消そうとはせずに心の内に居場所をつくれば
それに支配されるのではなく、共に今を生きることができます。
まずはあるがままに受けとめるところから。

既存の社会の型に阻まれて、本来の自分自身で生きられない心や魂の傷は
目に見えないこの世の法則や自然の理にそった叡智によって癒されるのかもしれません。

そういったセラピーや代替医療の可能性に目覚める方もいらっしゃるのでは。

生まれ育った環境で受けとった子どもの頃の痛み（インナーチャイルド）を
大人になってえた知恵をとおして癒したり
またそこで育めなかった資質を伸ばせる環境や師を見つけだす、つくりだす、
これから約半年の間に、そんな経験をされる方も、いらっしゃるかもしれません。

☞　キロンについてもっと知りたい方はこちら

日蝕の影響期間である今後半年間の間に、冥王星は山羊座に戻ります

今回の新月（皆既日蝕）の影響がつづく期間は今年の10月3日（つぎの日蝕）あたりまで
その時期を含む今年の9月2日～11月20日は、今、水瓶座にある冥王星がいったん山羊座にもどっています
冥王星は2024年11月20日から本格的に水瓶座入る、という重要な流れが底辺にある中で、

”私はどう生きるのか”を、これまでの常識にとらわれずに自らのひらめきを試し、
そのプロセスの中で、行きつ戻りつしながら着実に見つけていく時間だよ、と星たちは告げているようです。

冥王星が水瓶座に入ると、”風の要素”がつよまります。

水瓶座の”風の要素”は、理性や客観性をおもんじ
組織にわかれ縦のつながりや固定されたルールにしばられるのではなく
全体が効率的にはたらくように必要なシステムを考案します。

より自分らしい個性を活かして自由になる、ともとれますが
水瓶座は非常に社会性の強いサインでもあり、
その自由さには、社会の中で自分のもつ資質をもっとも効果的に生かしていく
（我慢や根性ではなく）前むきな努力も必要になると考えています。

組織自体も、社会がより本質な意味でつながり直し再構築されていくなかで、
古い形式は手放してより機能的に、より独自性を発揮するようになるでしょうし、
その中で働く人たちも同じく、自分の資質をいかし他の人と連携していく力もより求められそうですよね。

今回の新月がおこる牡羊座は、まさにあらたな環境の中で自分の在り方を見つけていくサイン。

その中でも太陽と月とキロンが位置する牡羊座20度（数え）は

環境や他者の影響を受けとめつつも、自分の内から湧いてくるひらめきや衝動の源とつながり
あらたな状況の中でも自分らしい行動をうみだしていく体勢を整えることをしめしています。

新月をふくむ牡羊座の天体4つは、潜在意識をつかさどる魚座の火星に支配されています。
火星は戦略的な土星と合。土星は長期的な土台づくりもしめします。

ひらめきを実行し、その結果をふりかえり必要ならば改善し、つぎの行動にいかしていく。
そのプロセスが、あなたらしい存在感と、これからやりたいことの土台を具体的につくりあげていくようです。

最終的にすべての天体のディスポジターは海王星に流れこみます。
海王星が位置するのは魚座29度、サビアンシンボルは「プリズム」

プリズムとは、「ガラス・水晶などの透明な媒質でできた多面体で、光を分散・屈折・全反射・複屈折させるもの」
社会的な価値基準にそまった思考から生まれる感情ではなく、純粋な生命体としての反応を象徴しています。

個人が生まれもった個性、つまりは純粋な生命力からうまれる想いやひらめきを大切にしながら、
それに合う環境へと移動したり、つくりだしたりすることで、社会の構造自体が、それぞれの個性をいかすものへと変わっていくともいえますね。

やってみたいことを試し、その体験を通してその都度自分の本音や湧きあがる想いに立ち戻り、
よりよい在り方を考え、また挑戦する。そんな時期になりそうです。

日本全体の世相を表す東京の新月ホロスコープの詳細を分析

新月がおこる牡羊座20度（数え）のサビアンシンボル（ジョーンズ版）は

冬、鳥に餌を与える少女
A young girl feeding birds in winter.

この世に生まれでたばかりの個人の純粋な生命力や
ひらめいたばかりのアイデアは、
他者やすでにある社会規範の中でもまれる内に
その純粋な勢いのあるパワーをいったん失っていきます。

その後、他者の存在や社会的立場を認めたあとは
相手や環境の影響を受けとめ
むしろその作用を利用しながら
自分の中のイキイキとした衝動や直感を表現し
実現していく方法を身につけていきます。

そして自然と共にある生命の源とつながれるような
精神性を高める段階へと入ります。

こうなると、逆境の中でも
自身の内がわの生命力の源から
あらたな力強く生きるエネルギーを得られるようになります。

まわりに振りまわされず、内観する時間も充分に必要になるでしょう。

その在り方が人のサポートになる場合もあれば
そういった人から援助を受けることもあります。

新月図に見られるその他のアスペクト

逆行中の牡羊座の水星はオーブを広くとれは新月と合ですが、オーブを５度以内でみればノーアスペクト

独自の考え方の模索。すでにあるものやこれまで試したものと同じ事柄に関するとしても、
これまで選んでこなかった側面に目を向けたり、今だから深められる要素がくわわっていたり。
あらたなひらめきを見つけられるのではないでしょうか。

牡羊座の金星は星座をまたいで魚座の海王星と合、牡牛座の木星・天王星とセミスクエア、水瓶座の冥王星とセクスタイル

美意識、価値観、お金、人間関係、魅力の表現方法へ、関わり方の変化を感じているでしょうか。
今手にしている状態に対して、自身の本音からのズレが大きい場合は、はじめは不満や抑圧感を覚えるかも。
自己価値や、恋愛、への過去の傷が癒されていけば、より素直に飾らない魅力を発揮したり、
抑えてきた欲求を認めたりもできるでしょう。

魚座、牡羊座ステリウム。牡羊座の天体群の支配星である火星は魚座で土星と合。土星は牡牛座の木星とセクスタイル

あらたな始まりのムードの奥では、これまでのやり方の清算や、過去の痛みへの癒しがおこなわれ、
新月がキロンとかさなっている意味とも呼応しています。

慣れたパターンを手ばなそうとする怖れや不安としても感じられやすい配置ですが、
まだ実態はともなっていないけれども、
これから現実につくりだそうとする何かの予感を見ようとすれば
浮かぶビジョンや、変わりゆく精神の動きに触れられそうです。

鎧をといて、弱さも強さもふくめた、今の自分を認め、力みを抜くこと、も必要かもしれませんね。

☞　次ページ：新月（4月9日）から満月（4月24日）の日々の星読み

メールマガジン『新月と満月に読み解く！　星からのメッセージ』

第三の眼のメルマガに登録すると新月と満月の前日に、新月＆満月の星読みが届き、読み逃しがなくなります^^
新月・満月メルマガに登録して新月前日に読む↓

Twitter では、日々のトランジットの星読みをツイート中。
フォローお願いします。