新月・満月読み 新月・満月読み

2016/10/31

2016年10月31日:蠍座の新月リーディング by 天音 絢文

2016年10月31日2時38分 新月図 (東京)

 

sun さそり座 7゜43′
moon さそり座 7゜43′
mer さそり座 9゜40′
ven いて座15゜02′
mar やぎ座23゜05′
jup てんびん座10゜55′
sat いて座14゜15′
ura おひつじ座21゜54′ R
nep うお座 9゜23′ R
plu やぎ座15゜15′
Asc おとめ座24゜59′
Mc ふたご座24゜28′
Node おとめ座 9

 

 

 

 

今回の新月は、10月31日蠍座で起きます。

 

後半6サインの最初にあたる天秤座の
次に位置する蠍座は、水の不動サインです。

 

後半6サインのテーマにあたる
社会的なステージのなかで自己を確立していくプロセスのなかで、
天秤座は、異質な他者の集まりである社会のなかに、
活動サインらしく、まずは飛び込んでいきます。

 

そして、風のサインらしい客観的な視点をもって、
さまざまな他者を発見し、
自分と合わせ鏡のように存在する相手(パートナー)と
関わり、バランスのとれた関係を育むことを通して、
自己を成長させていくことがテーマです。

 

そのあとに続く蠍座は、天秤座が広さを求めることに対し、
深さを求めます。
蠍座は、よく嫉妬深いサインといった評価をされがちですが、
強い愛情の裏側にある嫉妬心を、
蠍座は誰に対しても向けるわけではありません。

 

感情と関係する水の不動サインの蠍座は、
その感情や愛情を安易にばらまくことなく、特定の対象に注ぎ込みます。

 

蠍座と対向となるサインの牡牛座は「所有」と関係するサインです。
一方、他者との関係性のテーマが加わったステージでの蠍座は、
単なる個人としての所有ではなく、「共有」がテーマになります。

 

この「共有」という言葉は、
蠍座とスクエアの関係にある水瓶座のように、
すべての人で平等に分かち合うといった意味合いの「共有」とは異なります
蠍座の共有は、特定の相手を所有し、その相手から所有されるといった
ニュアンスのある共有です。

 

つまり、運命共同体として相手と一体化していくような状態です。
結婚の誓いで、「死がふたりを分かつまで」という言葉が使われますが、
「死と再生」を司る冥王星を支配星にもつ蠍座にとっては、
この言葉は文字通り真実であり、さらにいえば、
現世的な死という概念を超えた価値観で、
人間という存在やその関係性をとらえているかもしれません。

 

自他が一体化する世界のなかで、その愛情の絆を奪われることは、
自分自身の一部を壊されるのと同じ、激しい苦痛が伴うものです。
そういった関係性を対象としたときにこそ、
蠍座の嫉妬も執着心も生まれるのです。

 

これはひとりの人間との関係性にとどまらず、
ある集団であったり、何か非常に打ち込んでいる分野であったり、
対象はさまざまですが、
蠍座の世界には、とことんまで突き詰めていく徹底性があります。

 

同時に、冥王星は根本的な変容を表しますが、
ある対象と一体化し、徹底的に究めていくことを通して、
卵が幼虫になりさなぎになり、殻を破って成虫になるように、
存在そのものが、根底から大きく変容していくのです。

 

また、蠍座は神秘的なサインといわれ、
蠍座のナチュラルハウスである第8ハウスは、
個人を根底から変容させるテーマを扱う場として、
魔術やいわゆるオカルト分野、
現代的な解釈では、各種エネルギーワークなどと関係します。

 

おりしも、今回新月が起きる10月31日は、ハロウィンです。
最近、日本でもブームになるハロウィンは、
コスプレ仮装して騒ぐお祭り的な風潮もありますが、
(ただ、これも日常的な自己を忘れる、ひとつの変容の儀式ですね)
ケルトでは、日本のお盆のように異界(死者の世界)との扉(境界)が
開かれるときの祭りであったようです。
こういったタイミングで、蠍座の新月というのも興味深いですね。

 

今回の新月図を東京でつくると、新月は第2ハウスで起きます。
そして、第8ハウスのカスプには、
突然の変化を表す天王星がのっています。

 

第2ハウスの新月には、アセンダントの支配星の水星が重なり、
第8ハウスの支配星の火星は、第8ハウスのカスプにのる
天王星とスクエア(90度)の配置をとります。

 

これらを見ると、世の中全体で、
第2と第8に表される財や経済に関するテーマが
浮上し、なんらかの変化が起きやすいタイミングであることを示します。

 

個人レベルでは、自分の価値観を守ること
(価値観と関係する第2ハウスの不動サインの蠍座の新月、
第2ハウスの支配星の金星と土星のコンジャンクションなど)、
同時に、その価値観を活かして周囲のために奉仕したり、
あるいは、日々の仕事の場で他者と関わりながら活かしていくこと
(第7ハウスの支配星の海王星が第6ハウスにあり、
第2ハウスの新月とトライン)
といったテーマが浮上しやすいでしょう。

 

また、第8ハウスのカスプの天王星に、
第8ハウスの支配星の火星がスクエアをつくる配置をみると、
この一カ月で、他者との深い関係性のなかで
急激な変化を体験する人もおられるでしょう。

 

天王星には、蠍座本来の支配星である冥王星も
ゆるくスクエアとなり、
この変化は、派手な形では現れないかもしれませんが、
今後の展開を考えると重要で、
ふたりの岐路を変えていくことになるかもしれません。
蠍座の季節らしく、深く熟考し、
納得いくまで徹底的に相手と関わったうえで、
最後は、思い切った決断をくだしていきましょう。

 

● 新月 ● (10月31-)

新月から始まる1週間です。
タイトなハード・スクエアもなく、
新月図でもアングルに重なる天体はないので、
比較的ゆるやかで穏やかな立ち上がりになるかもしれません。

 

射手座にある土星や金星の上を、月が通過する3日や、
山羊座にある冥王星や土星の上を、月が通過する5日から6日にかけて、
大胆に決断したい気分になりやすいかもしれません。

 

すでに心が決まっていることなら、その決断に従っていきましょう。

 

ただし、一時の感情に流されて悲壮な気分で決めようとするなら、
もう少し熟成の時間が必要です。

 

△ 上弦 △ (11月8日-)

 

蠍座の太陽と、水瓶座の月の間での上弦です。

 

水瓶座の月は、蠍座の太陽、水星とはスクエアですが、
天秤座の木星とはトライン(120度)、
射手座の土星、金星、牡羊座の天王星とは、
小三角となるセクスタイル(60度)をつくります。

 

そのため、表れ方が少々複雑で、人によって異なるでしょうが、
よりよき未来を考えて、理想的かつ革新的に
現状を変えたい気分が盛り上がる一方、
権力を振りかざすタイプや、脈々と続く古い体制と、
衝突が起きやすい時といえます。

 

または、理想をいだきながら、
けっして周囲の圧力に屈しない強い意志をもって、
集中突破を図ろうとする人もいるかもしれません。

 

11月9日に、火星が水瓶座に移動すると、
仕事へのエネルギーを注ぎこみたい衝動が少しゆるみ、
トータルでバランスのとれたライフ・スタイルを築く方向へ
気持ちが向きやすくなります。

 

12日には、水星が蠍座から射手座に移るため、
その方向に拍車がかかり、
より開放的な交流を求めたくなりそうです。

 

ただし、同じ12日には、金星が射手座から山羊座に入るため、
開放的とはいっても、
人間関係で必要なマナーは、大切にしましょう。
伝統的な美意識を日常のなかに取り入れるのもお勧めです。

 

○ 満月 ○ (11月14日-)

 

蠍座の太陽と、牡牛座の月の満月です。

 

満月は緊張感があるときですが、
今回は満月にハード・アスペクトがないため、
急激に何かが起きるといった印象ではありません。

 

けれども、変化を表す天王星と太陽は、
マイナー・アスペクトのインコンジャンクト(150度)。

 

簡単に動かせない異質な二者のあいだで、
根本的な変容を引き起こすために、引っ張り合っているような満月です。
魚座のキロンが満月を調停しているので、
互いの痛みを受け入れ合うことが、
相容れない二者をつなぐ橋になっていきそうです。

 

▽ 下弦 ▽ (11月21日-)

 

蠍座の終わりの度数での下弦です。

 

涙の度数ともいわれる不動サインの最終度数での
下弦のスクエアは、閉塞感が強い配置ですが、
このとき、9月に天秤座に入って進んできた木星が、
冥王星とのスクエアに差し掛かります。

 

閉塞感を感じつつも、その閉塞感を打破しようとする
前向きな動きも水面下で始まりそうな星回りです。

 

次の新月からの1ヵ月で、
木星は天王星とのオポジション(180度)まで進むので、
年の瀬ですが、世の中全体は騒がしく動くかもしれません。

 

その前段階にあたる今回の新月の1ヵ月は、
その先の変化を見据えながら、じっくりと水面下で変化の準備を進め、
力をチャージしていく時と考えてもよいでしょう。

 

執筆者 【天音 絢文 プロフィール】  

 

天音 絢文

 

 

 

 

 

メールマガジン『新月に読み解く! 星からのメッセージ』

この新月読みは、新月メルマガのホンの一部です。

第三の眼のメルマガに登録すると
毎月、新月の日に、最新版の新月読みと、お店の最新情報、メンバーコラム等が届きます。
こちらから登録いただけます。