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2026/02/21

海王星と土星のコンジャンクションで問われるもの

 

今日21日未明に牡羊座で海王星と土星が正確にコンジャンクションになりました。

これについて、ちょっと違った角度から考えてみようと思います。

 

以前にスピリチュアル・バイパスについて書きました(こちらを参照)。

スピリチュアル・バイパス(Spiritual Bypassing)とは、

1984年に心理学者ジョン・ウェルウッドが初めて使った造語で、

痛みを伴う感情や、癒されていない傷、そして成長の必要性に向き合う代わりに、

スピリチュアルな修行や信念によって、それらを回避してしまうことです。

これについてジョン・ウェルウッドが直接書いた本はないようですが、

ロバート・オーガスタス・マスターズが書いた『Spiritual Bypassing』という本があって、

それを読んでいたら、スピリチュアル・バイパス問題はまさに海王星×土星のことだなと思ったのです。

 

海王星は牡羊座に入る前、2012年ごろから長い間、自らのホーム、魚座にいました。

スピリチュアルが身近に、お手軽なものになったのもこの頃でしょう。

ヨガや瞑想をやっているのも珍しいことではなくなりました。

そういえば、私がヴィパッサナー瞑想のコースに初めて参加したのは、もう30年以上前のことで、

そのすぐ後にオウム真理教の事件が起こったので、

家族からは「変な宗教にだけは入らないでくれ」と心配されましたっけ。

なので、当時、瞑想をやっていると口にするのは憚られたのですが、

それを思えば、隔世の感があります。

 

海王星魚座時代には、引き寄せだとか、遠隔ヒーリングだとか、ブロック解放だとか、

スピリチュアルがお手軽なものになりました。

「アセンション」「ワンネス」という言葉をよく耳にするようになったのもこの頃からかもしれません。

 

さて、そんなぬくぬくとした魚座時代を過ごした海王星が最終的に魚座をあとにして牡羊座に入り、

そこにまた土星がやってきて、追い抜かれていくわけです。

そのとき、海王星魚座時代に培ったスピリチュアリティの影の側面が浮き彫りになってきそうです。

 

この本では、スピリチュアル・バイパスの特徴として次のことを挙げています。

・過剰に超然とした態度

・感情の麻痺や抑圧

・ポジティブさの過度の強調

・怒り恐怖症

・盲目的あるいは過剰に寛容な思いやり

・境界線の弱さや曖昧さ

・発達の偏り(認知的知性が感情的知性や倫理的知性を大きく上回っている場合が多い)

・自分のネガティブな側面や影の部分に対して自分を萎縮させるような自己判断

・個人的なものをスピリチュアルなものよりも軽視する態度

・より高い存在レベルに到達したという思い込み

 

たとえば、「ワンネス」というけれど、

「ネガティブ」なものを排除しようとして、結局は分断を生み出してる場合もあるでしょう。

自分自身のシャドウを受け入れられなければ、他人の中にそれを見てしまいます。

 

逆に、「ワンネス」だから相手のネガティブな面もすべて受け入れなければならないのだと思い、

境界を引かなければ、「犠牲者」を演じながら相手の課題を奪ってしまうことにもなるのです。

そうならないためには、土星的な厳しさをもって境界線を引くこともときには必要です。

この点については、以前にもブログで書きました。

 

また、この本では、次のようなことも言っています。

アセンション(上昇)の反対にあたるもの、いわばディセンション(下降)は、スピリチュアル・バイパスに陥っている者たちにはあまり歓迎されない。自分のより暗い側面へと降りていくことは、「気分を下げること」や後退、失敗、「低次」への転落として受け取られることがある。(拙訳)

 

上にばかり目が向いていると、土星に足を取られるかもしれません。

それは現実を見ろ、地に足をつけろ、ということでもあるのでしょう。

 

Bypassingとは「迂回する」ということで、

スピリチュアル・バイパスはスピリチュアルを言い訳にして、

自分の心理的・現実的な課題に向き合わずに避けることですが、

Bypassingという語には「回り道をする」という意味もあります。

ひたすらスピリチュアルに専念することで、精神性を高める近道をしているようだけれど、

実は遠回りをしているのだと、この著者は言っています。

 

スピリチュアルな目標に急いで到達しようとすればするほど、その道のりは長くなる。私たちの中のスピリチュアルな貪欲さは、私たちを駆り立てるのと同じくらい重くのしかかり、もっと手軽な手段を探し求めているうちに、空回りするようになってしまう。しかし、真のスピリチュアルな飢えには、急ぐことも時間の浪費もない。スピリチュアリティに深く没入しているとき、私たちは時間に縛られない。それでいて、時宜を得た方法で物事を片付けている。スピリチュアルな近道があるとすれば、それは近道を求めないことにほかならない。急ぐ必要はない。道がどれだけ曲がりくねっていようと、正しい方向に向かっていると心の底でわかっているなら、目的地に到達するのにどれほど時間がかかろうと、気にすることはないのだ。(拙訳)

 

「時間をかける」とは、まさに土星そのもの。

 

この海王星と土星のコンジャンクションは牡羊座で起こりますが、

それはスピリチュアリティに対する個人としての姿勢が問われるものでもあるのかもしれません。

スピリチュアルのあれもこれも試してみた。それで、あなたはどう考えるのか、と。

先生やグルが言っているから、ではなく、自分はどう考えるのかということです。

このままバイパスを続けるのか。

それとも成熟(土星)したスピリチュアリティ(海王星)を育んでいくのか。

そもそもスピリチュアリティって何なのか。

この泥臭い現実の中で、個人(牡羊座)としてどうスピリチュアリティを育むのか。

 

そういえば、蓮の花は泥の中に咲きますね。

「蓮は泥より出でて泥に染まらず」。

スピリチュアル大国、インドで長い時間を過ごした私ですが、

それで実感したのは、数多の聖者たちのほとんどより、

混沌とした日常の中で清らかな心をもちながら生きている市井の人のほうが尊いなということでした。

 

さんざんバイパスしてきて、たぶん今も少なからずしているであろう身としては、

スピリチュアル・バイパスというのはずいぶん耳の痛い話ですが、

この機会に私もあらためてスピリチュアリティについて考えてみようと思います。

 

あさぎ真那

 

 

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