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2022/10/29

退屈が求める情熱のありか

こんにちは! 北海道(函館)支部&オンラインで心理占星術コンサルテーションをしている夕雅です。

國分功一郎さんの書かれた「暇と退屈の倫理学」を読みました。
様々な哲学者の言葉を引用しながら暇と退屈について考察されている本です。

「暇だなぁ」とか、お誘いやお願い事を受けた時など「暇だからいつでも大丈夫」が口癖の私。
何気なく使っていた言葉でしたが、この「暇と退屈」から10月のブログテーマである『情熱のありか』について考えたいと思います。

暇と退屈と情熱

暇と退屈についていろいろ調べてみると、暇は「用事のない時間、余った時間」であり
退屈は「することが無く時間を持て余すこと。飽きる事。嫌になる事」となっていました。

どちらも共通していることは「時間に余裕がある中で何もしていない」状態です。
これが起こりやすくなる場合とは「何かに追い立てられる状況ではないこと。とりあえず安定している状態」ということになります。

とりあえず健康で不自由なく生活しているけれど、どこか満たされない…。
日々の暮らしの中で感じやすい退屈を表す言葉ですよね。
この満たされない心が追い求めるもの…。それは熱中熱意であると哲学者は語ります。
情熱は熱中や熱意と似ているので、

「暇と退屈」を感じる時こそ情熱を注げる何かを求めている…とも言えそうです。

また、楽しいことだけで退屈は解消されず、興奮できる要素がなければ満たされないと考えられており、楽しみと相対する「苦しみ」や「緊張」も、熱意を得られる動機となることがあるそうです。

防衛本能である不安は「苦しみ」や「緊張」に反応しやすく、不安に駆られた行動は衝動的になりがちです。この衝動は熱意や熱中のエネルギーと似ているのかもしれません。

 

暇と退屈と情熱

心理占星術で考える退屈と情熱

退屈から逃れるための熱意熱中からは、エネルギーの高まりと集中が感じられます。

情熱についても同様であり、占星術的にとらえれば、ここに火星の力を強く感じます。

火星については森智子さんが情熱との関係を考察されていますので、それ以外の天体と情熱との関係性を考えていこうと思います。

熱中できるもの、熱意を注ぐ対象はみなそれぞれ違っており、自己充足や生きがいが感じられるところに情熱は向かっていくと思われます。これには太陽が関係しています。
次で詳しく見ていきましょう。

個々の情熱のありか

太陽はその人の本質をあらわし、自己を表現するための無垢なエネルギーであり、他の天体すべてを照らし、まとめて動かそうとするエネルギーです。

は太陽からの光を受け自己の内面を照らし、感情や欲求に関係しています。ティル式では統括的欲求として月をとらえ、受け取った太陽エネルギーを使って月の欲求を充足させると考えます。

このエネルギー(太陽)と欲求(月)の統合が自己充足へと向かわせます。情熱はこの過程に必要な力となるでしょう。

そして太陽や月がどの星座に入っているかにより個性化され、個々の情熱のありかは太陽と月の組み合わせが鍵になると思うのです。

一例をあげてみます。

太陽が蠍座にあり、月が獅子座にある人は、物事を深く知り他者への理解につながるエネルギーを使うことで、自分を表現し認めてもらいたい欲求を充足させていく…

ここにその人の情熱が注がれていきます。

『暇と退屈を感じる時こそ情熱を注げる何かを求めたくなる』と前に述べましたが、

この『何か』が自己充足で、暇と退屈が自己充足に向かうきっかけをくれるとも言えるでしょう。

更にハウスや他の天体との関係を含めて考慮する必要はありますが、太陽と月の組み合わせは144通りあることから大体のことはわかりそうです。

もう一つ情熱に関して忘れてはならない天体があります。木星です。

 

木星が放つ情熱のエネルギー

実は最初にあげた火星太陽木星は同じ火のエレメントです。

占星術では天体や星座(サイン)はエレメントとして、4つに区分(火、地、風、水)されています。

ここでは火のエレメントの説明だけに留めますが、このエレメントは直感的で前に飛び出す力や上昇する力を持っていて、情熱に近いエネルギーを感じます。

その中で木星の象徴としては拡大と報酬、楽観性と熱意があり、この熱意から情熱にも関係し、他には期待や理想も関わってきます。

理想に向けてチャレンジ精神や向上心で切り開いていく…木星はそんなイメージです。

過剰になると見通しの甘さにより結果が得られず、期待が失望、失意に変わることもありますが、元は楽観的で意欲的な天体です。経験を学びに変え、チャレンジ精神で再び目標に向かっていくことでしょう。

情熱のエネルギーも同様にしっかりした展望があるならば、きっと達成に向けて突き進む力となるはず。木星がどの星座やハウスに入っているかでも個性化が感じられそうです。

これから深まりゆく秋のなか、自分の情熱のありかについて考えてみてはどうでしょうか。
心理占星術コンサルテーションでは、情熱のありかを考えるサポートが可能です。

 

 

夕雅の近況…初めての同期会

先日、高校時代の同期会に出席するため札幌に行ってきました。

実は初めての同期会参加だったのですが(卒業以来なので30…?年ぶり)、予想以上に盛り上がり楽しい時間を過ごしてきました。

 

夕雅の近況...初めての同期会

30年以上の時を経ての再会でしたが、顔と名前を見ているうちに、おぼろげだった記憶が急に甦ってきて(思い出すことにも必死でしたが…笑)

昔話にたくさん花を咲かせてきました。気持ちもあの時だけ高校時代に戻れたような気がします。

実は、國分功一郎さんの書かれた「暇と退屈の倫理学」は、同窓会の帰りのJRの列車の中で読んだのです。札幌から函館までの道中も、充実した時間となりました。

 

>>>『情熱のありか』~2022年10月のブログテーマ~

 

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