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2026/07/07

久高島が静かに教えてくれたこと。祈りと自然に触れる旅【後編】

神の島・久高島で私が受け取ったもの 祈りの森と青い海を巡って【後編】

何年も前、チャネリングの先生から「行ったほうがいい」と勧められ、ずっと心に残っていた久高島。

前編では、那覇から島へ向かった道のりや、猫たちとの出会い、そして満月に近い日の引き潮が見せてくれたハビャーンの景色について綴りました。

後編では、久高島の祈りと自然の深さを、より強く感じた場所をご紹介します。

人を寄せつけない静けさ、フボー御嶽

人を寄せつけない静けさ、フボー御嶽

次に訪れたのは、フボー御嶽です。

フボー御嶽は、久高島の中でも特に大切に守られてきた祈りの場所で、現在は島の方を含め、立ち入ることができません。

入口の向こうには、木々が深く生い茂る、鬱蒼とした森が広がっていました。

にぎやかな観光地とはまったく違う、張り詰めたような空気。

「この先へ入ってはいけない」と言葉で説明されなくても、自然と足が止まってしまうような雰囲気がありました。

何か不思議なものが見えたわけでも、特別な声が聞こえたわけでもありません。

それでも、長い年月をかけて守られてきた場所の厳かさは、森の空気から伝わってきました。

聖地とは、こちらの都合で何かを受け取りに行く場所ではなく、敬意を持って、遠くから祈りを寄せる場所なのかもしれません。

境界を越えないこと。

それもまた、その場所を大切にする一つの祈りなのだと思いました。

フボー御嶽の入口

【写真:フボー御嶽の入口】

映画の中のようなガジュマル

 

ガイドさんに案内していただいたガジュマルの木も、強く心に残っています。

道の分かれ目に堂々と立つその姿は、まるで映画や物語の中に登場する大樹のようでした。

太い幹と、複雑に伸びた枝。

長い年月、島の風や雨を受けながら、この場所に根を張ってきたことが伝わる、壮大で力強い姿です。

沖縄では、ガジュマルにはキジムナーと呼ばれる精霊が宿るとも伝えられています。

けれど、精霊が宿ると聞いたから神秘的に見えたのではなく、何も知らずに目の前へ立ったとしても、きっと私は足を止めていたと思います。

ただそこに立っているだけで、周囲の空気まで変えてしまうような存在感。

私は何枚も写真を撮りましたが、見返すたびに、その神々しさに圧倒されます。

写真には木の姿を残すことができます。

けれど、その場で感じた空気や、地面の奥から伝わってくるような力強さまでは、なかなか写すことができません。

久高島には、目に見える美しさだけでなく、自然が長い時間をかけて蓄えてきた生命力があるように思いました。

久高島のガジュマル

【写真:久高島のガジュマル】

五穀発祥の伝説が残るイシキ浜

五穀発祥の伝説が残るイシキ浜

続いて訪れたのは、イシキ浜です。

イシキ浜には、海の彼方にある理想郷・ニライカナイから、五穀の種が入った壺が流れ着いたという伝説が残されています。

午前中は少し曇っていたのですが、イシキ浜を訪れる頃には、驚くほどきれいな青空が広がっていました。

白い砂浜。
どこまでも続く青い海。
その上に広がる、澄み切った空。

目の前の景色を眺めていると、心の中まで洗われていくようでした。

神話の残る場所でありながら、そこにあるのは、風と波、砂浜と空という、とても素朴な自然です。

何か特別なものを感じ取ろうとしなくてもいい。

ただその場所に立ち、海を眺め、風を受ける。

それだけで十分なのだと思わせてくれる浜でした。

私は海を見ることが大好きですが、イシキ浜の景色は、ただ「きれい」という言葉だけでは表せないものがありました。

人の心を励ますような明るさと、すべてを包み込んでくれるような穏やかさ。

前日までの天候を思えば、この青空を見られたことも、とても幸運だったと思います。

青空が広がるイシキ浜

【写真:青空が広がるイシキ浜】

旅の終わりは沖縄ぜんざい

島巡りを終え、帰りの船に乗る前に、少し甘いものが食べたくなりました。

そこで立ち寄ったのが、島内にあるパーラー嘉例です。

パーラー嘉例

私がいただいたのは、ぜんざいかき氷。

ふわふわの氷に黒蜜がかかり、白玉や小豆、お豆が入っていました。

たくさんの場所を巡ったあとの体に、冷たい氷と優しい甘さが染み渡り、とてもおいしかったです。

神聖な場所を巡り、美しい海を眺めた一日の最後にいただく甘いもの。

少し緊張していた心もほどけ、ほっとする時間になりました。

祈りの島にも、猫が眠り、甘いものを楽しみ、人々が暮らす日常があります。

神聖さと親しみやすさが共存していることも、久高島の魅力なのかもしれません。

沖縄ぜんざい

【写真:沖縄ぜんざい】

久高島が私に教えてくれたこと

島を巡り、風に吹かれ、青い海を眺め、猫たちの無防備な姿に心を和ませているうちに、日常的に感じていた緊張は少しずつ抜けていきました。

久高島が私に与えてくれたのは、分かりやすい答えではなく、心の中の余計な音が静まっていく時間だったように思います。

何かを得ようとするのではなく、ただその場所に身を置くこと。

意味を探しすぎず、目の前にある自然を、そのまま受け取ること。

久高島は、日常の中で忘れかけていた大切な感覚を、そっと思い出させてくれる島でした。

何年も前に「行ったほうがいい」と言われ、その言葉をずっと心に残してきた久高島。

なぜ私がこの島へ行く必要があったのか、そのすべては今も分かりません。

けれど人生には、すぐに答えを出さなくてもよい旅があるのだと思います。

今の私にとって必要なタイミングで、あの美しい海を見ることができた。

自然の中でゆっくりと呼吸し、自分の心を休ませることができた。

それだけでも、十分に意味のある旅でした。

久高島の青い海を思い出すたびに、あのとき抱いていた、

「私は、この島へ行かなければいけない」

という気持ちは、間違っていなかったのだと思います。

久高島を訪れる方へ

久高島を訪れる方へ

久高島は観光地であると同時に、島の方々が生活し、祈りや文化を今も大切に守っている場所です。

御嶽や拝所など、立ち入ることのできない場所には入らないこと。

石や砂、サンゴ、植物など、島にある自然物を持ち帰らないこと。

写真を撮るときにも、そこが観光のためにつくられた場所ではなく、島の方々が大切にしている祈りの場であることを、忘れないようにしたいものです。

「観光に来た」というよりも、島へお邪魔させていただく。

そんな気持ちで過ごすことが、久高島を訪れるうえで大切なのだと思います。

船は天候や海の状況によって、変更や欠航になることもあります。時間に余裕を持ち、当日の運航状況を確認してから向かうと安心です。

また、予定を詰め込みすぎず、海を眺めたり、風を感じたりする時間も、少し長めに取ってみてください。

猫が眠る姿を眺めること。
木々の間を通り抜ける風に耳を澄ますこと。
青い海の前で、何も考えずに立ち止まること。

久高島の魅力は、ゆっくりと流れる島の時間の中にあるのだと思います。

➡ 前編を読む

 

★ 執筆者:伊藤スミレ(代々木店&オンライン店)★

 

伊藤スミレ

西洋占星術、フランス相貌心理学、タロット、ルノルマンカード、手相、方位学、風水。

代々木店での対面鑑定、オンライン鑑定を行っています。

貴方の心のモヤモヤを吐き出してスッキリした明日を迎えられるよう心を込めて鑑定致します。

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