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2022/03/16

「傷」の背景にあるもの 牡羊座のキロンについて

こんにちは、代々木&オンラインの西洋占星術師ぐらはです。

再びキロンのお話です。

前回は、キロンが担う重要なテーマは、
「心身のバランスをとる」ことだとお伝えしました。

 

心身のバランスを傷つける原因について
キロンが示してくれること。

では何が心身のバランスを壊してしまうのか?
その原因についてもキロンは示してくれます。

それゆえに、出生チャートのキロンは、
原因の被害者として「傷ついている」ところとしてみることができます。

牡羊座から乙女座までのパーソナルサインに
位置する場合には、個人的な体験により受けた傷。

天秤座から魚座までのソーシャルサインにある場合は、
人間関係や集団社会の関係によって受けた傷です。

しかし、いずれも個人的な体験による傷つき、痛みであっても、
その原因はあなたの力では解決できない社会の集団的なものです。

 

キロンは土星と天王星の間を50年かけてめぐる天体です。

地上の現象世界を示す土星から、トランスサタニアンへ、
精神的領域をつなぐ役目である事が分ります。

キロンによる癒し、心身のバランスの調整を得て、
より高次の精神的領域へと拡張していくのです。

 

あなたを傷つけた原因は、その出来事の背景にあります。

時の権力者による政治や支配、社会を管理するルールや制度など
それらによるご都合主義の常識や習慣です。

世間一般というマジョリティの凡庸な価値基準であり、
それらは土星に象徴される地上の原理です。

だから、その基準にはみ出てしまう人、正直な人、
勘の強い人、ユニークな感性を持った人は、
受入れられなかったり、中傷されたり、裁かれたり
何らかの被害者になるのです。

そういう意味では、土星だけでなく木星も同罪でしょう。

 

エネルギーの流れは常に2つの方向があって、
生命を生かし成長させる創造の力は高次のエネルギーです。

光と影、ポジティブとネガティブ、陰と陽、求心と拡張、
創造の原理は常に相反する2つものとのせめぎ合いです。

そういう意味でキロンは、高次の土星、高次の木星であるとも言えます。

 

現在、牡羊座をトランジット中のキロンについて
(2019年2月7日~2027年4月7日迄)

 

現在、キロンは牡羊座を進んでいます。

牡羊座に入ったのは、2018年4月7日。
逆行を経て本格的に入ったのは、2019年2月7日です。

牡羊座に入ったことは、キロンの働きが
新しいフェーズに入ったことを意味します。

癒しの手法が新しくなり、これまでの治療方法なども変わった、
また変える必要があることを意味するでしょう。

 

次のサインの牡牛座に入るのは、2026年6月。
逆行を経て2027年4月08日にバトンが渡ります。

牡羊座のキロンは約8年の長期滞在になります。
キロンの公転周期は50年ですから、平均すると
1サインの滞在期間は、4年と2か月くらいです。
しかし楕円軌道ゆえにサインごとに期間がかなり違ってくるのです。

前サインの魚座もそうですが、
牡羊座での長期滞在にすごく意味を感じています。

 

やっと本題です。

牡羊座のキロンのメッセージは何でしょうか?

生命力、生き物としての本能や野生の回復。その力による癒し。

キーワードは、
・自己治癒力による心身のバランスの回復。
・免疫力、筋力、熱量、戦うからだの機能。
・自然に還ること、ありのままに生きる。
・裸、裸足、素肌、生まれたままの姿。
・赤ちゃんの生命力。
・人工的なものを排除する。…等。

効果を期待して何かを取り込むことより、
引き算することで本来の力が湧いてくる。といった感じでしょう。

 

生命力の実感は、誰に教わるものではありません。
牡羊座のキロンの力に導かれていたならば、
自分なりの癒しの方法をいろいろ試しているでしょう。

大切なのは、自分の実感や直感を頼りにすることです。

 

そして先に述べたようにキロンは、
社会背景からくる被害を示すと言いました。

次回は牡羊座のキロンが示す「傷や被害」について
お話したいと思います。

(つづく)

 

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