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2024/08/31
占いは、運命に名前をつけて前に進むお手伝い
こんにちは。第三の眼代々木店の西洋占星術師、タロティストの藤井まほです。
今日も前回に続いて「運命」について書いていきますね。
生まれたときのホロスコープ(出生図)を見ると、運命がわかるんですか?と訊かれれば、(運命の定義にもよりますが)わかります、とお答えしています。
ただ、それが「決められたものなのか」「決まっているものなのか」というと、前回の記事にも書いたように、「上手に運用できるかによって結果が変わってくるものです」というのが藤井まほの考え方です。
じゃあ、運命を運用するってどうしたらいいの?というのが今回のテーマになります。
出生図の土星からわかる「運命」を例に
西洋占星術ならば、出生図の「土星」は今生の課題、一生かけて取り組むべきことを表すとされています。
たとえば出生図の土星が「学び」を象徴する配置にあった場合、その人は一生かけて「学び」をしていくのだと読めますが、まずそれを「運命」と捉えるかどうかは人それぞれですよね。
また、人生でどんな経験をするかによっても変わってきます。
たとえば……
10代の頃に研究したいテーマに出会い、将来研究者になろうと志した人が、親に進学を反対されたり、経済的な余裕がなかったりといった困難に直面したという話はよく聞きます。それでもなんとか進学を果たしたのだけれど、大学院に入るにあたって浪人してしまったり、希望していた研究コースの指導教授と合わなかったり……。
その方が、占いを通じて「自分の土星は『学び』の領域にあるのだ。わたしは一生かけて学びに取り組んでいくのだ」と知れば、ひょっとしたら立ちはだかる困難も「運命によって設定された乗り越えるべきもの」と思えるようになるかもしれません。
もちろん、そのように思えたからといって、立ちはだかる障害がなくなるわけではないのです。ただ、見方が変わると、力の入れどころがシンプルになってきます。
困難そのものと取っ組み合っているだけでも時間は過ぎてしまうものです。
でも、その先に「研究を続ける」という目標がしっかりと設定されれば、いま目の前の障害には最小限のエネルギーを割いて、先に進む方法を考えるようになるのかもしれませんよね。
そのように「運命」を運用できたら、わりあいとポジティブな感じがしませんか?
一方で、土星は「困難そのもの」を象徴するとも言われます。
先ほどの研究を志す人が「研究を志し、学び続けようとしても必ず困難が立ちはだかるのが自分の運命だ」と考えたとしたら……?
「自分が○○しようとすると、必ずこうなっちゃうのは運命だから仕方がない」という捉え方だと、運命はつねに向かい風、足を引っ張ってくる邪魔者になってしまいます。
もっとも、誰でもいつでも状況をポジティブ、あるいはニュートラルに受け止められるわけではありませんし、ポジティブばかりに価値を置くのもどうかなとは思いますが……。
タロット「力」のカードが教えてくれること
では、どうしたら運命を「いい感じで」運用し、前に進むことができるのでしょうか。
そんなことを考えていたとき、ふと思い浮かんだのがタロットの「力(ちから)」のカードでした。
獅子に見える獣の口に手をかけている女性(元々は力自慢の漢サムソンだったとも言われます)。
場に出た状況によっていくつか異なる読みができるカードの一つですが、「人間が獅子をコントロールしている」「野生を理性によって手なずけている」というのが教科書的な読み方とされています。
ちなみにこのカードに描かれている人物は「飴と鞭」といったよくある調教法ではなく、超常的な能力で獣を手なずけているのだとも言われます。
仮に、獣が「運命」だとしましょう。
それを超常的な能力を持たない凡人がコントロールすることはほぼ不可能です。ただ、人間であれば、この運命、あるいは状況に名前をつけることはできるのです。それが「理性」の力です。
占いがもたらす「名づけ」の力
占いは、この「名づけ」の力をもたらしてくれます。ことばの力と言い換えることもできます。
いま自分が直面している、名づけようもない、なんとも呼べないこのひどい状況は何なのか……???
占いは、悩める小さな存在であるわたしたちに「それってこういうことなのでは?」と新しい視点をもたらしてくれる頼もしいツールとも言えます。
名づけること自体は小さなことかもしれません。
でも、現在の困難や障害に名前をつけることによって、そのの向こうにある「自分が本当にやりたかったこと」「本当の望みやゴール」が見えてくるわけですね。
あなたが運命を信じていても、信じていなくても、どちらでも構いません。
占いを信じていても、信じていなくても、あまり関係ないのです。
ただ、いま打つ手がなくてどうしようもないなー、あるいは、昔からこういうときにつまずきやすいんだよね、という悩みを別の視点から見て、名前をつけてみませんか?
そのお手伝いをするのが占い師の役割だと藤井まほは考えています。
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