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2020/09/03

プロティアン・キャリアとプロメテウス

こんにちは!第三の眼 代々木店&オンラインの森智子です。

「コロナ解雇5万人超に」「コロナ破たん、全国拡大」
ニュースでは、こんな言葉をよく目にするようになりました。

年功序列・終身雇用の崩壊に合わせて、人生100年時代と言われる中、
これからの生き方に向き合う人が多くなってきたところで、
コロナウイルスの蔓延により、働き方の変化が急激に加速しています。

解雇や倒産などによりお仕事を失ってしまい転職を考えている方、
休業や休校などの影響で収入が激減し生活が厳しい方、
人生を大きく軌道修正せざる負えない状況が訪れている方がいらっしゃいます。

その一方で、キャリア論として、ピーター・ドラッカーが提唱する「パラレル・キャリア」など、
複数のキャリアを並行し収入に特化せず、本業以外の社会活動で、
第二・第三のキャリアを形成していこうとする人々が、実際ますます多くいるようです。

社会環境の変化がある中で、このようなキャリアの築き方が、
将来的なひとつの安心要素にも繋がるでしょう。

そして、何より、個人としての成長や柔軟な自己管理能力、
マネジメント力向上に役立つのだろうと感じます。

それぞれに状況は違うかもしれないけれど、
先の見えない今にどう立ち向かっていくか、
ご自分の心の在り方と選択で手にする未来の形が変わっていくように思います。

プロティアン・キャリア

そこで、最近知った『プロティアン・キャリア』と呼ばれるキャリア論が
心理占星術的視点からもとても興味深いなと感じたので、ちょっと紹介します。

プロティアン・キャリアとは、
アメリカの心理学者ダグラス・T・ホール教授が提唱したキャリア論のひとつ。

環境の変化に応じて自分自身も変化させていく、柔軟なキャリア形成のこと。

特徴としては、

*キャリアの最終目的は心理的成功であり、個人が主体的に自己成長を成し遂げる
*組織に依存せず、自分が「何をしたいか」のアイデンティティを軸に考える
*常に変化する環境・市場に応じて、自分の価値・能力を適応させ高める

組織内の昇進やステップアップ、
給料や役職に重きをおいた従来のキャリア形成ではなく、
個人の成長や気づきなど心理的成功を目指す考え方とされています。

「プロティアン・キャリア」の語源は、
ギリシャ神話に出てくる、変幻自在の神プロメテウスから、ダグラス・T・ホールが命名。

天王星の元型イメージ:プロメテウス

プロメテウス神話といえば、
占星術では、天王星の元型イメージとして考えられているもので、
先見の明を持ち、人類に火の贈り物をした神として知られています。

天王星は約7年かけてひとつのサインを移動し、
滞在するサインの性質に合わせた変化や革命が起こると考えられています。

2018年5月:
天王星は、牡羊座から次の牡牛座に位置を変え、その少し前あたりから「人生100年時代」と言われ、
政府でも翌6月に「人づくり革命 基本構想」が発表され様々な政策への反映が進められました。

2018年11月:
一旦、天王星は牡羊座に戻り、

2019年3月:
正式に牡牛座入りし、翌4月からは「働き方改革」の施行が始まりました。

天王星が滞在する牡牛座は、外見や肉体の他、身体性の持つ五感などを象意し、
2ハウスに対応するサインとして、自己価値、資産の管理や運用などの領域としても考えられます。

そこに天王星が入ることで、
私たち自身の資産としての体や能力に
価値観や運用方法の変化や革命が訪れたと示唆することもできるのかもしれません。

そして、2020年12月17日には、
社会や仕事を象徴する土星が、天王星をルーラに持つ水瓶座に入ります。

数日後の22日には、木星が重なりグレートコンジャンクション並びに、
グレートミューテーションにより風の時代の到来とも言われています。

いよいよ、本格的に組織に属する帰属意識から、
多くの人が、個人の自由と責任、自らの価値観で生きることを
選択できる世界になりつつあるのでしょう。

このことは、ダグラス・T・ホールが提唱する
「プロティアン・キャリア」の考え方と共鳴する流れとして捉えてみると、
私たちがこれから、何を目指し、どう生きていくことが可能であるのか、
ひとつの指標として見えるものがあるのではないかと感じます。

キャリアを人生全体で捉え直す

ティル式の心理占星術分析には、適職判定という概念がありますが、
これは、決して何かひとつの職業名を指し示すものではなく、
その人の本来持つ欲求を元にしたキャリアの可能性や方向性に
ヒントを与えてくれるものだと私は思っています。

そして、適職判定を含む、心理占星術コンサルテーションは、
人生全体における心理的充足を得られる、
生きがいを見つけるサポートをしてくれるものだと感じています。

ご自分のキャリアを人生全体で捉え直し、再設計したいとお考えの方は、
ぜひ、ご自分が「何をしたいのか」「どんなことに喜びを感じるのか」など
本当の欲求に気づくことから始めてみることをオススメします。

●『時代の変化について行く』〜2020年8月のブログテーマ〜

●『働き方改革』〜2019年5月のブログテーマ〜

 

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